鎌田實医師考案!合言葉【あさはきたにぎやかだ】で低栄養に備えるための食習慣を 本当に摂りたい食品を紹介
あ 油──良質を積極的に
調理や料理のちょいがけに、酸化しにくいオリーブオイルや白ごま油が重宝します。「えごま油」や「アマニ油」などオメガ3脂肪酸のα‐リノレン酸は熱に弱く酸化しやすいので、直接料理にかけ、早めに食べきる。
さ 魚──缶詰でもOK
生魚に限らず、干物や缶詰、調理済レトルト食品なども活用して。青魚の油に含まれるDHAとEPAはアルツハイマー病と関係する酸化ストレスや炎症を減らすとされ、青魚はたまご同様ブレインフード(本章「たまごは『脳に効く!』ブレインフード」の項)の1つ。
は 発酵食品──ちょこっと毎食
貯筋とならんで「貯菌」も大事。毎食、納豆や味噌、ぬか漬け、お酢、ヨーグルト、チーズなどを少しずつ食べると腸内の善玉菌が整います。
き きのこ──干して常備
天日干しで日持ちと栄養価アップ。食物繊維も豊富で、便秘がちな人はきのこ数種を干して常備し、毎食、少しずつ食べましょう。善玉菌のエサになる繊維の多い野菜やきのこが「貯菌菌利」を上げてくれます。各種の善玉菌を摂りながら、菌糸でできているきのこを摂ることでさらに貯菌菌利が良くなるのです。
た たまご──プラス1個
Mサイズ1個あたりたんぱく質は6グラム強。必須アミノ酸を基準より多く含む「アミノ酸スコア100」で、理想的なたんぱく質。毎食食べることで1日のBCAAの必要最低量を確保。普段の食事より「プラス1個」食べられる工夫をしましょう。
に 肉──若いとき以上に
高齢になったら筋肉はつきにくくなるので、若者以上にたんぱく質を摂る必要があり、肉類も食べなければ、たんぱく質が不足します。たんぱく質は肉の重量の2割程度と覚えておきましょう。定期的に歯医者に通って、「食べる口」を保つこともお忘れなく!
ぎ 牛乳──準完全栄養食
三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)、ビタミン、ミネラルがバランスよく摂れ、準完全栄養食といえる牛乳。食事だけで摂りきれない栄養を補ってくれます。アミノ酸スコアもたまごと同じ100。
とくに朝の1杯は貯筋の助けになり、就寝1時間前のホットミルク1杯は良質な睡眠の助けに。飲むのが苦手な人は、スープや煮込み料理で。
や 野菜──手のひらで計算
1日350~400gの野菜を摂るのが理想的。わざわざ量らなくても、両手のひらにほどよくのる程度の量を1食分と考えて、3回食べていきましょう。
か 海藻──頻回食べよう
わかめや昆布、ひじきなどの乾物を常備しておき、1日のおかずのどれかにちょい足ししたり、煮物に加えたり、工夫して食べる回数を増やしましょう。春~秋は、もずくやめかぶの酢のものなども食べやすくて重宝です。
だ 大豆──貴重な植物性たんぱく質
豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品や蒸し大豆などは手軽に買えて常備しやすいですね。貴重な植物性のたんぱく源ですから、飽きないようにレシピを探して、新しい食べ方をしていくのが◎です。