猫が母になつきません 第483話「ねこどっく」
そもそも猫ドックを受けることにしたのは、さびの歯石をとるためでした。麻酔をして歯石をとるので、その前に健康診断をする必要があったのです。腎臓の数値がちょっと高めだったのは年齢的に想定内として、それはフードを変えることで対処することになり、ところで…と先生がおもむろにさびの全身のレントゲン写真をモニターに映して「以前、股関節を骨折してますね」。「え?」いやいやいやいや、そんなはずは…ずっと普通に歩いていたし、高いところにも飛び上がっていた。しかし、レントゲン写真を見ると確かに腰の骨と左の後ろ脚をつなぐ部分がちょっとコブっぽくなっていて、先生は最初腫瘍ができているのかと思ったらしいのですが、そうではなく骨折してそれが自然治癒した痕だとわかったのです。
今は痛がる様子もないし、可動域も問題ないので、とりあえずは心配しなくていいと聞いて一安心。猫は具合が悪いのを隠すというけれど、骨折なんて隠せるものだろうか?
しかし…よくよく考えると思い当たることがないわけでもありませんでした。さびはブラッシングが好きで、昔からずっとほぼ毎日しているのですが、一時期左の腰のあたりをブラシしようとしたときだけ「いや、そこは…」とギロッと睨まれていたのです。「いたっ」みたいな反応ではなくとても落ち着いた感じでの「そこは…」だったのでまさか骨折とは思いもしませんでした。それはもう9年近く前のことでさびはまだ4歳、そしてこの連載でもそのブラッシングのことを描いていました(第54話「さびのブラッシング」)※。
たまたま問題なく自然治癒していましたが、変形したりする可能性もあったことを思うと冷や汗が出ます。当時は母もいたし、さびもまだ若かったので健康の心配はしていなかった。今はもうさびも私も若くない。これまで以上に気遣って、できるだけ元気で、できるだけ長く一緒にいたいなと思いました。
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作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。
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