健康の鏡・舌を鍛える1日3分「ベロトレ」のすすめ 舌に現れる健康サインを見る「舌診」も解説
舌は健康の鏡ともいわれ、筋肉のかたまりでできています。放っておくとどんどん衰えるが、逆に何才からでも鍛えられる。健康になって見た目も若々しくなる1日3分でできるトレーニング法を紹介。マスクをしたまま、どこでも、何才からでもできる「脱・落ちベロ トレーニング」を今すぐやってみて!
おしゃべり、カラオケ、音読でも筋力アップ!
呼吸・食事・会話という生活に不可欠な活動を支える舌を衰えさせないため、今井さんがすすめるのが舌を鍛えるトレーニング“ベロトレ”だ。
「ベロトレでは、舌の根元の舌骨筋群を鍛えます。この部分は舌を長く伸ばすことで負荷をかけられます。ベーッと舌を出したとき、舌先があごのあたりまで伸びて、口蓋垂(こうがいすい)(のどちんこ)がしっかり見えたら理想的。ここまで伸ばせれば、口まわりから首の筋肉も連動して鍛えられ、たるみ予防にもなります」(今井さん・以下同)
舌を鍛えるにはほかにも、おしゃべりやカラオケ、音読なども効果的だという。
「食事でも舌は鍛えられます。やわらかいものばかりでなく、硬くて歯ごたえのあるものも食べるようにしましょう」
パンを食べるならトーストにして少し硬くする、食材は大きめに切ってよく噛むようにするといった方法がおすすめ。
舌を伸ばしたり動かしたりする習慣を、日常生活に取り入れることが長続きの秘訣となる。
【STEP1】基本のベロトレ
A~Dを1日30セット行おう。1回10セットを1日3回に分けてもいい。※声は出さなくてもOK(A~D)
「口の中が乾燥しないよう、入浴中に行うのがおすすめ。口を開けるとあごが痛い人は、あご関節に負担をかけない『いー』『うー』だけでも大丈夫です。その場合も1日3分を目安に行い、慣れて口が開くようになったら4種類とも挑戦しましょう」(今井さん)。
A. 口を「あー」と、1秒間大きく開ける。舌の根元の舌骨筋群が鍛えられる
B. 口を「いー」と、1秒間横に大きく開ける。口まわりから首の筋肉を強化できる
C. 口を「うー」と、1秒間とんがらせる。口を閉じるのに大切な口輪筋が鍛えられる
D. 思いきり舌を出し、下に「ベーベーベー」と3回伸ばす。舌そのものが鍛えられる
※「ベー」は1回1秒ずつ。さらに鍛えたい人は舌を10回出して!
【STEP2】ベロまわし
口を閉じ、上の歯と唇の間に舌を入れ、ワイパーのように左右にゆっくりと舌を動かすことで舌の筋力が強化される。下の歯も同様に行おう。マスクをしたままでもやりやすく、歩きながらや電車の待ち時間など、いつでもどこでもできる。
A. 上の歯を左右にゴシゴシ、往復10回こする
B. 下の歯を左右にゴシゴシ、往復10回こする
【STEP3】変顔ベロトレ
A~Dをそれぞれ5~10秒ずつ×10~20回行おう。舌の根元の顎舌骨筋(がくぜつこつきん)や舌骨につながる顎二腹筋(がくにふくきん)などに働くだけでなく、表情筋のトレーニングにもなるため、顔のたるみを解消してくれる効果も。声を出して行おう。
A. 口を大きく「あー」と開けて、目だけ天井を見る
B. 口を横に「いー」と思いきり広げながら、目をぎゅっとつぶる
C. 口を「うー」ととがらせ、眉間にぎゅっと力を入れる
D. 「ベー」と思いきり舌を出し、寄り目にする