70才以上の3割も!まぶたが重い「眼瞼下垂」とは?症状や保険適用治療のビフォー・アフター【医師解説】
数年前から「おでこの筋肉を使わないと目が完全に開かない状態」が続いていたMさん(56才、写真)。アイテープで無理やりまぶたを押し上げていたが、それもここ1年で限界、左のまぶたは3分の1くらいまで下がってしまった。
「私は美容クリニック数か所でのカウンセリングを経た後、形成外科医に診てもらいました。そこで『軽度の眼瞼下垂と眼瞼皮膚弛緩症がミックスした状態』という診断を受けました。その医院で詳しい説明を受け、眼瞼皮膚弛緩症を改善するための切らない手術『埋没法たくし上げ』を受けることにしました」(Mさん・以下同)
手術当日は術前2時間前までに食事を済ませ、ノーメイクで来院。術後の目元のデザインを確認した後、目薬タイプの麻酔+静脈麻酔を行い、30分ほどで手術は終了した。
「意識はあるので、縫っているという感覚はありましたが、まったくといっていいほど痛くありませんでした。帰宅後は、『泣きはらしたくらい』の腫れで、内出血はややありましたが、目を閉じなければわからない程度でした。薬は化膿しないように処方された抗生物質を3日分のんだだけで、痛み止めは一度ものまずじまいでした」
手術当日の入浴は不可。シャワーは可能だが、翌日の夜まで顔や髪は洗えない。アイメイクは1週間不可だった。
「最大に腫れたのは翌日。3日目まではしっかり冷やし、その後は湯船につかって血流を促したのがよかったのか、1週間後には『目はパッチリしたけど、自然だから言われなければわからない』と夫に言われました。
術後1か月以上経過すると腫れの左右差がなくなり、ごく自然な二重が復活。肩こりと首こりがなくなり、目の疲れも大幅に減少、機能面でも大満足です。私の場合は自費なので、薬代も込みで約20万円。この値段で機能面がこんなに変わるなら、むしろ安いと思います。また何年後かに眼瞼下垂になったら、同じクリニックで、切開法でやってもらうつもりです。それくらい信頼できる形成外科の医師でした」
眼瞼皮膚弛緩症のМさん(56)の術後経過
手術直後
半目開きにすると、埋没法を行った場所がよくわかる。
翌日のMさん
1か月経過したMさんの目元
アイメイクをした状態。すっかり腫れが引き、目がパッチリ。二重の幅が自然で、まつげの生え際も見えるようになった。
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こうした声を聞いても、まぶたを切るのは怖い…という人もいるだろう。
「医師に相談して『やっぱりやめた!』でもいいんです。いまはレーザーなどでたるみを改善する方法など美容医療の進歩により、選択肢は増えています。いずれにせよ、自分の意志で、納得して施術を選択することがいちばんです」(吉木さん)
取材・文/山下和恵
※女性セブン2023年10月26日号
https://josei7.com/
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