目のたるみを解消する最新「美容医療」その種類、手術の内容と料金
マスク生活は変わらないながらも外出の機会が増え、目の下のクマやたるみを気にする人が増えている。生活習慣に気をつけてケアすることもできるが、進行してしまったたるみは「美容医療」に頼るのも手かもしれない。
◆美容医療の施術に向いているのは…
【1】目の下がたるんで、老けて見られる
【2】目の下のクマが目立っている
【3】たるみと同時に涙袋もふくらんでいる
【4】目の下のふくらみがクマのように見られる
【5】半永久的な効果を望んでいる
「目の下の皮膚が伸びてたるんだり、ふくらんでしまった場合、どんなに優秀な化粧品を使っても、セルフケアで若い頃のようにハリのある目元には戻りません。しかし、簡単な手術を行えば、きれいになり、5才10才はすぐに若返ります」と言うのは、美容外科医の高須克弥さん。
一般的なたるみは眼窩脂肪が押し出されたもの(イラスト参照)なので、それを取り除けば解消できるというわけだ。
「脂肪だけを取るなら、レーザーを使って小さな穴をあけて取り出す方法(A)があります。皮膚にたるみがある場合は、下まつげの生え際で皮膚を切除して縫い合わせれば、目元にハリが出てすっきり若返ります(B)。凹みが影になっている場合は、ヒアルロン酸注射やベビーコラーゲン注射をして平らに近づけ、影をなくして改善する方法(C)や、色素沈着によるクマをレーザーで改善する方法(D)もあります。美容外科は面白いところで、医師が診断をする前に患者が治療法を決めてくることが多いんですが、希望通りにできるとは限りません。“目の下のたるみ”といっても、人によって原因が異なるため、その人に合った方法は医師にしか判断できないからです。もし『できません』と言われても、決して見捨てたのではなく、『ほかによい方法がある』ためなので、がっかりせずに相談してください」(高須さん)
【A】CO2レーザーを使った切らない脂肪取り
下まぶたの裏側の粘膜(結膜)を、メスを使わずCO2レーザーで小さく切開し、ふくらみやたるみ、クマの原因になっている脂肪を取り除く。粘膜は治癒力が高いため、切開した粘膜は縫合しなくても1週間程度で自然にくっついて治る。抜糸の必要がなく、術後に通院しなくてもOK。腫れは個人差があるが、3~4日程度で自然に治まる。料金/片目27万5000円、両目55万円。
【B】たるんだ皮膚は切除して縫う
下まぶたのまつげのぎりぎり下を目頭から目尻まで切開し、余分な脂肪を除去。下まぶたにくぼみや溝がある場合は、脂肪を移動させて調整する。余分な皮膚を切除して縫合し、1週間後に抜糸。腫れや内出血は1~2週間程度で目立たなくなり、完全に引くのは約6か月後。料金/片目27万5000円、両目55万円。
【C】目の下にくぼみがある場合はヒアルロン酸で
ヒアルロン酸やベビーコラーゲンを注射し、表面の凸凹をなくして影をできにくくする。即効性があり1年以上効果が持続するものも。ダウンタイムはほとんどなく、術後約10分でメイクOK。料金/ヒアルロン酸注射・ベビーコラーゲン注射、それぞれ1本11万円。
【D】茶クマはレーザー照射で
メラニン色素の沈着が原因のため、ピコ秒(1兆分の1秒)でレーザーを照射して、シミの原因となるメラニン色素だけを細かく分解し、メラニンの再発生も抑える。術後の腫れはわずか。料金/1か所(1cm角)1万1000円。
手術を選択せずに自分で何とかしたいと思う場合も、皮膚科を受診して皮膚疾患が隠れていないかどうかを確認してもらい、原因に合った対処法を選べば、見当はずれの化粧品やエステなどの施術で散財せずにすむ。
「自分では対処できないけれど、どうにかして取り除いてしまいたいと思ってから、焦らずのんびり美容外科に行けばいい」と高須さん。外に出たくなくなるほど悩むくらいなら、美容医療も選択肢として考えてみよう。
※このページで紹介している価格はすべて高須クリニックの料金です。
教えてくれた人
■美容外科医・高須克弥さん/「高須クリニック」統括院長。日本の美容医療の第一人者。「20才若返る手術」を自分の顔で実験中。77才の現在もオペの現場に立っている。
取材・文/山下和恵 イラスト/鈴木みゆき 画像提供/高須クリニック
※女性セブン2022年6月16日号
https://josei7.com/
●骨密度低下が“老け顔”の原因!?しわ・たるみを招くのは頭蓋骨の急劣化だった