本場の「回鍋肉」を日本の発酵食品を使って再現!四川料理の名店シェフが伝授
回鍋肉といえばキャベツのイメージが強いが、本場では具材はもっとバリエーション豊かなのだという。そこで、四川料理の名店『中國菜 四川 雲蓉(ユンロン)』のオーナーシェフに、本場の味が再現できるレシピを教えてもらいました。調味料の代わりに納豆を使うのが、ポイント。本場の回鍋肉が手軽に作れますよ!
※紹介したレシピは家庭用にアレンジしたもので、店舗で提供される料理とは異なります。
教えてくれた人
中國菜 四川 雲蓉(ユンロン)オーナーシェフ 北村和人さん
中国で料理を学んだ北村さんの本場の味が楽しめる、知る人ぞ知る四川料理の名店。生産元に足を運び厳選するなど食材選びにもこだわりが。
調味料の代わりに納豆を使い本場の回鍋肉を手軽に再現
「キャベツと肉の甘みそ炒め」という印象が強い回鍋肉だが、本場中国では使う野菜はもっと自由だと語る、『中國菜 四川 雲蓉』オーナーシェフの北村和人さん。
「店では旬の野菜を使い、四季折々の回鍋肉を提供しています。本来はゆでた豚の塊肉を薄く切って使いますが、家庭では豚バラの薄切りで代用を。また、発酵調味料の豆鼓(トウチ)の代わりに納豆を使いました。これにスーパーで買える調味料を加え、本格回鍋肉が家庭で作れるレシピを考案しました」(北村さん・以下同)。
お店では、旬の地場野菜を使った『三鷹産夏野菜入り本場四川の回鍋肉』(3300円)が食べられるが、ここでは夏野菜を使った回鍋肉を紹介します。発酵調味料ならではのコク、豚の脂ととうもろこしの甘み、ゴーヤーの苦みのハーモニーが絶品ですよ。
夏野菜の回鍋肉
濃厚なコクと旨みを纏った“ご飯泥棒”な野菜炒め
<材料>(2人分)
豚バラ薄切り肉…120g
ゴーヤー…1本
にんにく…1~2片
とうもろこし(缶詰)…50g
油…大さじ3
納豆…1/2パック(25g)
豆板醤…大さじ1
甜麺醤…小さじ1弱
【A】
料理酒…大さじ1
砂糖…小さじ1
しょうゆ…小さじ1弱
<作り方>
【1】鍋に湯を沸かし、豚バラ肉をサッとゆでる。ゴーヤーは種とわたを取って1cm幅に切る。にんにくは叩き、粗いみじん切りにする。
【2】ボウルに【A】を入れ、混ぜ合わせる。
【3】フライパンに油を弱火で熱し、豚バラ肉を黄金色になるまで炒め、取り出す。
【4】【3】のフライパンにゴーヤーを入れ、中火で青みが濃くなるまで炒めたら【3】、にんにく、納豆、豆板醤、甜麺醤を加えて炒め合わせる。
【5】【4】に【2】、とうもろこしを加えて炒め、全体に味を馴染ませる。
夏野菜の回鍋肉を作る際の4つのポイント!
1. 豚バラ肉をゆでる
「回鍋肉の“回鍋”とは、一度ゆでるか蒸した肉を炒めるという意味。店ではゆでた豚の塊肉を薄く切って使いますが、家庭ではサッとゆでて脂を落とした豚バラ薄切り肉がおすすめ」
2. 弱火とたっぷりの油で豚肉の旨みを引き出す
豚肉は、黄金色になるまで弱火でじっくり炒める。
「回鍋肉は豚肉のおいしさが肝。旨みを移しつつ、焦がさないように油は惜しみなく、たっぷり使います」。
3. 調味料として納豆を使用
塩辛く、旨みや風味が豊富な豆鼓だが、家庭料理にはややハードルが高い。「手軽に買えて風味が近い納豆で代用。にんにく、2種類の醤と炒めて、香りと旨みを油に移します」。
4. 味つけは2回に分けて
納豆、にんにく、醤を炒めるとコクと香りが引き立つ。
「本来は料理酒、砂糖、しょうゆの順に入れていきますが合わせ調味料にして手間を省きました」。
中國菜 四川 雲蓉
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-14-1
撮影/玉井幹郎 取材・文/勅使河原桜
※女性セブン2024年6月20日号
https://josei7.com/
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