「老け顔は4つの筋肉をほぐして引き上げる」インスタフォロワー数40万人超「かず先生」が教える若返りメソッド

　年齢を重ねると表情筋の衰えにより、目の周りや眉間のしわ、顔のたるみが目立ちやすくなる。肌を若くするためにスキンケアやマッサージをしても、正しく刺激を与えないと効果が薄いという。肌がみるみる若返るマッサージ法を専門家が伝授する。

教えてくれた人

かず先生／柔道整復師、整体師

整体院「紡ぎ」院長。体の不調解消や若返り効果のあるセルフケア法を紹介したInstagram（@seitai_tsumugi_wakayama）やYouTube「かず先生の若返りセルフケア塾」が人気。著書に『みるみるほうれい線が消える！ 奇跡の若返り7日間プログラム』（KADOKAWA）。

顔は自力で引き締まる！

「たるみやほうれい線を防ごうと、顔のマッサージをしても正しい位置を刺激しなければ効果は一時的。時間が経てば元に戻ります」と言うのは、「顔と体の若返りケア」を動画等で発信し、中高年女性の支持を集める整体師のかず先生だ。

「数年前、自分の写真を見て『こんなに老けていたのか』とがく然として、ケアを考案しました。当時の自分は姿勢が乱れ、肩こりや顔のむくみがひどかった。顔のたるみやほうれい線ができる仕組みを解剖学的に勉強し、ケア方法を研究・実践して顔の引き締めとこりの解消に成功しました」（かず先生・以下同）

　経験から導き出した若返りケアの本質が「姿勢」だ。

「猫背で肩や頭が前に出ると、首の前側にある広頸筋、横側に伸びる胸鎖乳突筋がぎゅっと縮こまります。特に、広頸筋は鎖骨からフェイスラインまでつながっている筋肉なので、そこが縮むと表情筋が下に引っ張られ、顔がブルドッグのようにたるんでしまいます」

　悪姿勢の影響は、30代から表面化するという。

「いまからでも姿勢は変えられます。姿勢が整うと顔の血流やリンパの流れが促進し、むくみも取れます」

　表情筋のマッサージは、誤った方法で行うとたるみやすい人にとってはリスクもあるという。

「顔の皮膚は薄く、摩擦に弱いため、やり方を間違えるとかえってたるむ恐れがあります。洗顔時の摩擦もよくないといわれているくらい繊細ですからね。

　顔の中でも、ほぐすべきは、あご、側頭部、そして顔を支える首部分。ここのこりをほぐすと顔も引き上がり、顔色もよくなるのです」

4つの筋肉を鍛えて顔を引き上げる！

【1】側頭筋（そくとうきん）

こめかみから耳の上を覆う筋肉。固まると、肩こりや疲れ目、血行不良のもとに。

【2】咬筋（こうきん）

ものを噛むときに使う筋肉。食いしばりでむくみやエラ張りのもとに。

【3】広頸筋（こうけいきん）

首前部の皮膚のすぐ下にある薄い筋肉。顔のたるみのもととなる。

【4】胸鎖乳突筋（きょうさにゅうとつきん）

耳の後ろから鎖骨に伸びる筋肉。猫背や顔のたるみのもととなる。

1日3分のストレッチで顔が引き締まる＆背筋が伸びる！

　今回教えてくれたのは、姿勢を整える手首ほぐしから始まり、首の前側と横側、あごの筋肉、側頭部をほぐす5つのストレッチだ。

「STEP1の『手首ほぐし』は、姿勢とは関係なさそうですが、手指の支点となる手首は、実はとてもこっている。手首が固まると腕が内側にねじれ、巻き肩になって姿勢を悪くします。神経は首から手先までつながっているので、手首をほぐすと首も肩もほぐれて、背筋が伸びます」

　STEP2と3は、顔とつながっている首の筋肉を鍛えることで、たるみを改善する。

「STEP4でほぐす咬筋は、頬の側面にある筋肉で噛み締めるとグッと盛り上がります。現代人は肩こりやストレスでガチガチに固まっています。それを放置すると顔がむくんで大きく見えるんです。皮膚の表面をつまむのではなく、奥の筋肉をぐっとつかむようにケアしてください」

　STEP5の「側頭部ほぐし」は、顔全体を引き上げる効果が期待できる。

「引き上げ効果に加え、口元のしわやたるみの改善も期待できます。机にひじをついて行うといいですよ」

　ケアの前には、可動域のチェックをしておこう。

「首を左右に倒したときの首や肩の感覚、肩に手を置き、ひじを前後に回したときの肩まわりの感覚を覚えておき、ケア後と比較してみてください」

　伸ばす位置や力加減は、自分が「イタ気持ちいい」と感じる場所を探し当て、そこを心地よく伸ばすのが理想。やりすぎは体を痛めるので、くれぐれも無理はしないこと。

「なにより絶対に呼吸を止めてはいけません。どのケアも所要時間は1回10〜15秒で、全部行っても3分程度です。厳密に時間を計るとつい呼吸を止めてしまうので、『ゆっくりと鼻から吸い、口から吐き出す深呼吸を3回』と覚えておきましょう」

　ストレッチをする時間帯はいつでもいいが、仕事や家事の合間、スマホを長時間見た後、入浴時などに行えばこりをリセットし、蓄積を防げる。

「若返りケアが目指すのは、顔だけでなく体も元気になること。体が元気だと趣味や旅行も楽しめ、若々しさにつながりますよね」

　背筋がピンと伸びた自分を目指し、ケアに励もう。

しわもたるみもスッキリ消える！「顔ほぐしストレッチ5選」

　1回10〜15秒のセルフケアで疲れた顔、首・肩のこりを改善！