脱・高血圧!<血管強化弁当>2週間チャレンジ「減塩&油控えめ、酢や香辛料で調理の工夫を」【火曜版】
切れる、詰まる、狭まる――ボロボロの血管は、心筋梗塞や脳梗塞などの重病を引き起こす可能性も。さらに肥満や塩分の摂りすぎも病の引き金に。そこで、お弁当生活で健康な血管を目指し、肥満対策に取り組んでみませんか? まずは2週間、管理栄養士の金丸絵里加さんが考案する600kcal、塩分2g以下の「血管強化弁当」にチャレンジしてみましょう。
教えてくれた人
金丸絵里加さん/管理栄養士・料理家
健康な食生活のための栄養価も意識した料理は、毎日食べても飽きず、おいしくてヘルシーと好評。『血糖値と血圧を下げる食べ方』(辰巳出版)など著書多数。
2週間のお弁当生活で血管の若返りを目指そう!
「女性は閉経を迎えるとともにホルモンが減少し、高血圧のリスクが一気に上昇。その影響で血管が硬くなれば、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの重病を引き起こすことにもつながります。
強くしなやかな血管を保つには、肥満と塩分は大敵。血管強化を意識した食事と適度な運動習慣を身につけて、血管の若返りを目指しましょう」(金丸さん、以下同)
お弁当作りのポントは、酢や香辛料を賢く使うこと。酢や香辛料などを使って味を際立たせることで、減塩でも味の薄さは感じず、おいしさの満足度は上がります。仕上げ直前に表面だけに味をまとわせるのも◎。旨みを感じやすくなりますよ」(金丸さん)
月曜日のお弁当→2週間のお弁当で血管の若返りを目指す!<血管強化弁当>作り方を管理栄養士が提案【月曜版】
【1週目】火曜日メニュー
※特記以外、材料は1人分、副菜は5食分をまとめて作りおき。電子レンジは600Wを使用しています。
パサパサ食感の胸肉も片栗粉使いでしっとりやわらかに
558kcal / 塩分2g
大豆もやしとほうれん草ののり和え(抗酸化力の副菜)
大豆もやしには降圧作用のGABAやイソフラボン
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】たっぷりの湯で大豆もやし1袋(200g)をゆでて水気をきる。同じ湯でほうれん草1束(180g)をゆでて冷水にとり、3~4cm長さに切って水気を絞る。
【2】ボウルにしょうゆ・湯各大さじ1、砂糖大さじ1/2を入れて混ぜ、【1】とかつおぶし1パック(3g)を加えて和え混ぜる。のり1枚(3g)をちぎって入れ、全体を軽く混ぜ合わせる。
ミニトマト1個(12g)
ゆで大豆のカポナータ(大豆食品の副菜)
野菜ジュースで手軽栄養&旨みが凝縮
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】 玉ねぎ1/2個(80g)は1cm角、なす2本(120g)、黄パプリカ1個(150g)は1.5cm角に切る。しめじ1パック(100g)は石突きを切り、小房にほぐす。
【2】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を熱し、【1】の玉ねぎを入れてつやが出るまで中火で1分ほど炒め、【1】の残りとゆで大豆100gを入れてさっと炒める。トマトジュース食塩無添加1カップ、顆粒コンソメスープの素小さじ1、みそ小さじ1/2を加えて、時々かき混ぜながら、汁気がなくなり野菜に絡むまで煮る。こしょう少量で味を調える。
レモンチキン(主菜)
ダイエットの優良食材!低脂肪高たんぱくな鶏胸肉
【1】鶏胸肉(皮なし)1/2枚(100g)は食べよくそぎ切りにし、酒小さじ1、砂糖小さじ1/2をよくもみ込んで10分置き、片栗粉適量をまぶす。
【2】フライパンにオリーブオイル小さじ1を中火で熱し、【1】の鶏肉を並べ両面を2分ずつ焼く。水大さじ1を回し入れ、蓋をして2分ほど蒸し焼きにする。蓋を取り、レモン汁大さじ1/2、はちみつ・しょうゆ各小さじ1を入れて照りが出るまで焼きからめる。2等分したレモンスライス1枚分を入れてさっと火を通す。
主食
・雑穀ご飯1杯分(150g)
・キャベツのせん切り 1/3枚分(20g)
・ミニトマト1個(12g)
【2週目】火曜日メニュー
酸味や香辛料を効かせ減塩でも満足な一品に
478kcal / 塩分2g
ひじきと根菜のカレーきんぴら(食物繊維の副菜)
水溶性食物繊維豊富なごぼうをカレー味で
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】鍋にオリーブオイル小さじ2、しょうがのせん切り1/2片分(7g)を入れて中火にかけ、水で戻したひじき30g(戻し後約120g)とカレー粉大さじ1/2を加えて香りがたつまで炒める。
【2】【1】に、細めの乱切りにしたごぼう1/2本分(100g)、にんじん1/2本分(80g)を入れてさっと炒め合わせる。水1/2カップ、酒・しょうゆ各大さじ1、みりん小さじ2を入れて煮立ったら蓋をして火を弱め、汁気がなくなるまで時々かき混ぜながら炒め煮にする。
白菜の甘酢ナムル(お酢の副菜)
酢のクエン酸効果で旨み+血液サラサラ
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】白菜4枚(400g)は縦半分に切って芯と葉の部分に分け、芯は横1cm幅に切り、葉はざく切りにする。
【2】耐熱容器に、【1】と顆粒鶏がらスープの素小さじ2を入れ、ラップをかけて電子レンジで3分加熱する。粗熱を取って水気を軽く絞り、混ぜ合わせた酢大さじ1、砂糖・ごま油各小さじ1、塩小さじ1/6、赤唐辛子の輪切り1/2本分を入れてもみ込む。
めかじきのチリソース炒め(主菜)
めかじきのビタミンDで免疫力アップ
【1】めかじき1切れ(80g)は食べよく切り、片栗粉小さじ2をまぶす。ブロッコリー2房(30g)はさっとゆでて小さく切る。
【2】ケチャップ・酒各小さじ2、みりん小さじ1/2、しょうゆ小さじ1/3は混ぜる。
【3】フライパンにオリーブオイル小さじ1、長ねぎのみじん切り3cm分、豆板醤小さじ1/4を入れて中火にかけ、香りがたったら【1】のめかじきを入れて色が変わるまで炒め、水大さじ2を回し入れる。【1】のブロッコリーを入れ蓋をして2~3分蒸し焼きにし、【2】を加えて2分煮からめる。
主食
・もち麦ご飯 1杯分(150g)
・ラディッシュ1個(10g)
血管を強化する4つのポイント
1.食物繊維の多い料理
野菜やきのこ、海藻類に多く含まれる食物繊維。血管を傷つける過剰な塩分(ナトリウム)の排出を促し、肥満予防にも優れた成分。
2.大豆食品を使った料理
大豆や豆腐は血管壁にたまったコレステロールを除き、動脈硬化を抑える働きが注目されるレシチンやリノール酸の含有率が高い。
3.抗酸化力の高い料理
ブロッコリーやパプリカなどの緑黄色野菜に豊富なβ-カロテンは、抗酸化作用が強く、コレステロールの酸化を防ぎ健康な血管を保つ。
4.お酢を使った料理
お酢の主成分、酢酸やクエン酸は代謝を高め、血液サラサラ効果で血圧上昇を抑制。調味料にもなる独特の酸味や風味は減塩にも有効。
撮影/田中宏幸 取材・文/佐々木めぐみ
※女性セブン2024年1月18・25日号
https://josei7.com/
●76才で48才の血管年齢を維持する医師が教えるセルフマッサージ「血管しごき」とは?