小学館IDについて

小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼント にお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
閉じる ×
ニュース

10万円給付金の必要書類や書き方【特別定額給付金】申請は郵送かオンラインで

 新型コロナ経済対策として一律10万円が受け取れる「特別定額給付金」。受付や給付が開始された自治体もあるが、改めて10万円給付金の申請の流れや必要書類などを、ファイナンシャルプランナーの大堀貴子さんが解説。新型コロナにまつわる家計調査も併せて紹介する。

10万円の給付金「特別定額給付金」と申請書のイメージ写真

1:10万円は誰でも受取れるの?

 新型コロナによる緊急経済対策の一環として、住民票の登録があれば一律10万円を配る「特別定額給付金」の補正予算が国会で成立した。これは、以前に収入が減った生活困窮世帯へ30万円を支給する「生活支援臨時給付金」から変更された施策だ。10万円はどう申請するのか、誰でも受取れるのか?具体的に解説していく。

関連記事:すぐ融資ってホント?「緊急小口資金」を記者が申込んでみた

●受取りできる人の条件は?

・4月27日(基準日)時点で住民基本台帳に登録されているすべての人

・3か月を超える在留資格を持ち、住民票を持つ外国人

 たとえば同じ世帯で暮らす4人家族なら4人分で40万円が受け取れる。もちろん、年金生活者も含まれる。

 また、基準日以前に生まれた人(4月27日生まれは給付対象)、4月27以降に死亡した人も対象となる。

 なお、3か月を超える在留資格を持ち、住民票を持つ外国人も対象となる。住民登録のない短期ビザ、観光ビザなどの人は対象にならない。

●ホームレスの人はどうなるの?

 今住んでいる場所と住民登録している住所が違う場合は、住民登録がある市区町村への連絡が必要となる。ただし、DVや虐待など家庭の事情により、住民票はない場所へ避難している場合は、避難先の市区町村で受け取ることも可能だ。

 なお、ホームレスやネットカフェ難民とされる住民票がない人たちには、市区町村など役所が周知し、住民票を作成した上で支給することになっている。

参考/厚生労働省社会・援護局「ホームレス等への特別定額給付金の周知について(協力依頼)」https://www.mhlw.go.jp/content/000626114.pdf

2:給付金10万円はいつもらえる? 申請期限は?

 すでに受付を開始している市区町村とまだ準備中の市区町村があるので、住んでいる市区町村のウェブサイトで確認を。

 また、申請期限は、受付開始日から3か月以内となっている。振り込みされるまでの日程は、「可能な限り迅速な支給開始を目指す」としている。

参考/総務省オンライン申請受付が開始されている団体一覧https://img.myna.go.jp/pdf/kyuhu/kyuhu-online.pdf

3:10万円給付金の申請方法は郵送とオンライン2種類

 申請方法には【郵送】と、【オンライン申請】の2種類ある。

 なお、申請後の振り込みは原則、世帯主(申請者)の指定した口座に入金される。夫婦別々の口座に入金したいなどの特例については、市区町村に個別相談となる。

 世帯主が介護や認知症など、本人が手続きができない場合には、郵送や窓口での代理人による申請も可能だ。

【郵送】
市区町村から送られてきた申請書類(2枚)に記入して郵送する。

【オンライン申請】
マイナンバーカードが必須。世帯主本人による申請手続きが必要。

※参考/総務省 特別定額給付金ポータルサイト
https://kyufukin.soumu.go.jp/ja-JP/index.html

4:【郵送】による申請には何が必要?

※総務省サイトより https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/gyoumukanri_sonota/covid-19/kyufukin.html

 上記のような申請書類(2種類)が令和2年4月27日時点で住民票のある住所に送付される。

 なお、住民票と住んでいる場所が異なる場合は、郵便物の転送サービスを日本郵便のホームページから手続きしておくとよいだろう。

●給付金の書類作成のチェック項目

・申請書1枚目に、印刷されている世帯主の名前と住所が合っているか確認。
・申請者の「本人確認書類」を添付しましたにチェック
・特別定額給付金を「希望する」にチェック
・受け取り方法を「金融機関に口座がある」にチェック
・振込してほしい銀行口座番号を記入
・振込口座で市区町村からの水道料金や地方税などの引き落としを受けたことがない場合、または他の銀行に振り込んでほしい場合は、「上記口座で市区町村と入出金した実績があるもの→なし」にチェック
・水道料金や地方税などの引き落としに使っている銀行口座への振込なら「あり」にチェック

●郵送による申請に添付が必要なもの

 必要書類を申請書の2枚目に以下のものを貼り付けて郵送する。

・世帯主の本人確認証の写し

→運転免許証のコピー、マイナンバーカードのコピー、健康保険証のコピー、年金手帳のコピーなどのいずれか。

・振込先口座が分かる書類

→通帳(口座番号が書かれた部分)のコピー、またはキャッシュカードのコピーなど(住民票のある市区町村で、水道料金や地方税を引き落とししている銀行口座に振込する場合は、添付不要)

5:【オンライン申請】は簡単? 何が必要?

 オンライン申請は、「マイナポータル」サイト※に登録が必要となる。

 「マイナポータル」とは、政府が運営するオンラインサービスで、マイナンバーカードを認証させてログインすることにより、情報を呼び出したり、行政手続きができたり、行政からのお知らせを受取ることができるサービスだ。

●オンライン申請に必要なもの

・世帯主のマイナンバーカード(通知カードでは申請できない)
対応スマートフォンもしくは、パソコンとICカードリーダライタ
・マイナンバーに設定した暗証番号
・「マイナポータル」アプリのインストール

※総務省「マイナポータル」サイトからオンライン申請を行う
https://myna.go.jp/SCK0101_01_001/SCK0101_01_001_InitDiscsys.form

 マイナンバー通知カードしかない人は、マイナンバーカードの申請が必要となる(申請から取得まで約1か月かかるとされている)。

 パソコンで申請する場合はマイナンバーカードを読み取れるICカードリーダライタが必要となる。もしくは対応スマートフォンでも申請できる。

 また、「マイナポータル」登録の際には、マイナンバーカード申請の際に設定した暗証番号の入力のほか(暗証番号を登録していない場合は役所に問い合わせを)。登録には「マイナポータル」アプリのインストールなども必要となる。

参考/オンライン申請方法のマニュアル(PC版)
https://kyufukin.soumu.go.jp/doc/kyufukin_apply_pc.pdf

オンライン申請方法のマニュアル(スマホ版)
https://kyufukin.soumu.go.jp/doc/kyufukin_apply_sp.pdf

6:「マイナポータル」を活用するとお得

「特別定額給付金」のオンライン申請で必要となるマイナンバーカード。今回は間に合わなかった人も、ぜひ申請して「マイナポータル」に登録しておくのがおすすめだ。

 総務省はマイナンバーカード普及や消費の活性化を目的とした、キャッシュレス決済によるポイントがもらえる「マイナポイント」事業を進めており、チャージや購入によって25%、上限5,000円分が還元される。2020年9月から2021年3月末までの予定となっている※。

 また、年末調整や確定申告の電子申請でもマイナンバーカードが必要となる。なお、マイナンバーカードの電子証明等に必要とされていた更新料は無料となったのでこれを機にマイナンバーカードを作っておくとよいだろう。

※参考/総務省マイナポイント https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/

7:給付金10万円振り込み詐欺に注意

「特別定額給付金」の申請は郵送かオンライン申請のみとなっており、直接職員が電話したり訪問したりすることは決してない。ましてや、給付に際してキャッシュカードの受け渡し、こちらから振込、暗証番号を教える必要もない。
全国で新型コロナウイルスやこの10万円の給付金に関する詐欺が増加し被害額が5月1日時点で3,117万円に上っていると報道されている。

 自治体の職員を装い、コロナ給付金10万円を振り込むのでキャッシュカードを渡してほしいなどと電話があるなど実際に多くの詐欺が報告されているという。「特別定額給付金」の申請方法は自治体のウェブサイトなどを確認し、詐欺に合わないように注意してほしい。

8:新型コロナによる家計調査で赤字判明

 コロナ渦で経済的な不安が募る中、家計が心配だという声は多い。女性セブンへの読者アンケート※で、新型コロナウイルスの家計への影響について聞いたところ、

 1474人中770人が「赤字」と回答。赤字家計が全体の50%を超えた。
赤字家計にとって一律10万円の「特別定額給付金」はありがたい臨時収入といえるだろう。

※女性セブン2020年16号「新型コロナウイルスと家計について」のアンケート調査より(n=1474)

文/大堀貴子さん

ファイナンシャルプランナー おおほりFP事務所代表。夫の海外赴任を機に大手証券会社を退職し、タイで2児を出産。帰国後3人目を出産し、現在ファイナンシャルプランナーとして活動。子育てや暮らし、介護などお金の悩みをテーマに多くのメディアで執筆している。

【ファイナンシャルプランナー・大堀貴子さんの役立つマネー記事一覧】

●介護費の確定申告と医療費控除|紙おむつ・はり治療は申告できる?

●夫が死んだら妻は家も貯金も相続できる? 新制度「配偶者居住権」とは

●高齢の親は扶養に入れると得か損か… 別居でも扶養できる?

●介護職の初任給は安い? 高い? 介護職員が明かす給料の実態

●コロナ給付金の疑問|30万円給付は誰がもらえる? 年金暮らしは?

コメント

ニックネーム可
入力されたメールアドレスは公開されません
編集部で不適切と判断されたコメントは削除いたします。
寄せられたコメントは、当サイト内の記事中で掲載する可能性がございます。予めご了承ください。

最近のコメント

シリーズ

最新介護ニュース
最新介護ニュース
介護にまつわる最新ストレートニュースをピックアップしてご紹介。国や自治体が制定、検討中の介護に関する制度や施策の最新情報はこちらでチェックできます!
介護中のニオイ悩み 対処法・解決法
介護中のニオイ悩み 対処法・解決法
介護の困りごとの一つに“ニオイ”があります。デリケートなことだからこそ、ちゃんと向き合い、軽減したいものです。ニオイに関するアンケート調査や、専門家による解決法、対処法をご紹介します。
介護付有料老人ホーム「ウイーザス九段」のすべて
介護付有料老人ホーム「ウイーザス九段」のすべて
神田神保町に誕生した話題の介護付有料老人ホームをレポート!24時間看護、安心の防災設備、熟練の料理長による絶品料理ほか満載の魅力をお伝えします。
「聞こえ」を考える
「聞こえ」を考える
聞こえにくいかも…年だからとあきらめないで!なぜ聞こえにくくなるのか?聞こえの悩みを解決する方法は?専門家が教えてくれる聞こえの仕組みや最新グッズを紹介します
切実な悩み「排泄」 ケア法、最新の役立ちグッズ、サービスをご紹介
切実な悩み「排泄」 ケア法、最新の役立ちグッズ、サービスをご紹介
数々ある介護のお悩み。中でも「排泄」にまつわることは、デリケートなことなだけに、ケアする人も、ケアを受ける人も、その悩みが深いでしょう。 ケアのヒントを専門家に取材しました。また、排泄ケアに役立つ最新グッズをご紹介します!
「老人ホーム・介護施設」ウォッチング
「老人ホーム・介護施設」ウォッチング
話題の高齢者施設や評判の高い老人ホームなど、高齢者向けの住宅全般を幅広くピックアップ。実際に訪問して詳細にレポートします。
「介護食」の最新情報、市販の介護食や手作りレシピ、わかりやすい動画も
「介護食」の最新情報、市販の介護食や手作りレシピ、わかりやすい動画も
介護食の基本や見た目も味もおいしいレシピ、市販の介護食を食べ比べ、味や見た目を紹介。新商品や便利グッズ情報、介護食の作り方を解説する動画も。
「芸能人・著名人」にまつわる介護の話
「芸能人・著名人」にまつわる介護の話
話題のタレントなどの芸能人や著名人にまつわる介護や親の看取りなどの話題。介護の仕事をするタレントインタビューなど、旬の話題をピックアップ。