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【親の資産】7割が把握していないが「介護が必要になったら知りたい人が多数」【親の資産状況把握に関するアンケート】

 年齢を重ねるにつれ、誰もが向き合うことになる親の相続問題。将来を見据えるなら、親の資産状況を早めに把握しておきたいところ。実際に親と資産について話し合えている人はどれほどいるのだろうか?AlbaLinkは、30代以上の男女500人を対象に「親の資産」に関するアンケート調査を実施した。普段はなかなか話しづらい“親子のお金事情”をのぞいてみよう。

約7割が「知らない」と回答

 最初の「親の資産状況について把握しているか」という質問には「あまり把握していない」「全く把握していない」が合わせて67.4%。約3人に2人が、親の資産状況を把握していないことが分かった。

 親の資産について把握していない場合、突然介護が必要になったり親の認知機能が低下した場合に困るだけでなく、いざ相続となった時に申告漏れなどのトラブルを招く原因にもなりかねない。

 とはいえ、親の懐事情を直接聞きづらいのも事実。

 親の資産状況を把握していないと回答した337人に理由を聞いたところ、1位は「話をすることに抵抗がある(30.6%)」。僅差の2位は「話すきっかけがない(30.3%)」、3位は「親が話したがらない(14.5%)」となった。

「子ども側から話すことに抵抗がある」「親が話したがらない」など心理的なハードルによって親の資産状況を把握できていない人も多い。

 お金の話がタブーになりやすい日本において、「遺産目当ての子ども・嫁だと思われたくない」「親が生きているうちから、亡くなった後や相続の話をするのは縁起が悪い」と考え、踏み込めないようだ。

 また、親と別に暮らしていると親子で顔をつきあわせて話をする機会も少ないばかりか、親が資産についての話題を避けたり、嫌がるケースもある。「必要性を感じない」「親がまだ元気」という理由で後回しにしているパターンも見受けられる。

<1位>話をすることに抵抗がある

・資産や日常で使う生活費などお金について親と話すことはなんとなく気まずく、お互いに避けている(30代 女性)

・老々介護中の親に、資産について聞くことは抵抗があるから(50代 女性)

<2位>話すきっかけがない

・貯金額や収入などお金のことについて、親と話し合う機会がほぼなかったから(30代 女性)

・一緒に住んでおらず、なかなか改まって話す機会がないから(40代 女性)

<3位>親が話したがらない

・親は昔から自分の稼いでいた金額や貯金などは一切話してくれないし、退職した今も一切口にしてくれないから(30代 女性)

・教えてくれなかったから。しつこく聞くのも怒らせるだけだから、聞けなかった(40代 男性)

<4位>必要性を感じない

・もう別世帯になっていて親のお金をあてにする必要もないので、あまり意識したことがない(30代 女性)

<5位>親がまだ元気

・まだ親も働いており健康なので、今把握しておかなくてもいいかなと思うから(30代 女性)

 親が急に病気になったり、事故に遭う可能性もある。具体的なお金の話ができなかったとしても、「通帳や権利書などの重要書類がどこにあるか」「保険や銀行口座に関する連絡先」だけでも聞いておくと少し安心できるだろう。

 親が亡くなった時の相続だけではなく、親が生きているうちから資産管理代行を行うという選択肢もある。相続のトラブル回避のためにも早めに動き出すのが吉と言える。

介護が必要になった時に親の資産を把握したい人も多い

「親の資産状況をいつ把握したいか」という問いには、「介護の必要性がでてきたとき(28.4%)」と回答した人が最も多く、2位「親が高齢になったとき(15.2%)」、3位「親が病気になったとき(10.8%)」、4位「今すぐにでも(7.6%)」、5位「親が仕事を辞めたとき(4.6%)」が続いた。

 介護・病気・認知機能の低下など必要性が生まれれば、資産把握の話し合いについて「縁起が悪い」「タブー」といった意識が薄れやすい様子が伺える。

 ただ病気になってからだと相続まで時間が足りなかったり、認知機能が低下してからでは話が進まなかったりする可能性もあるので注意が必要だ。

「親の資産を把握することが必要な理由は何だと思うか」と聞いたところ、1位は「老後費用準備の目安になる(32.2%)」。2位「相続トラブルを回避しやすい(31.6%)」、3位「手続きがスムーズになる(24.0%)」という答えが並んだ。

<1位>老後費用準備の目安になる

・残された片親の生活が成り立つのかどうか、把握するため(50代 女性)

・今後介護などが必要になったら、訪問介護や介護施設の利用にどれくらい予算を使えるかで、対応が変わってくるから(60代以上 男性)

<2位>相続トラブルを回避しやすい

・相続時、兄弟間のトラブルを防ぐため(60代以上 男性)

<3位>手続きがスムーズになる

・遠方に住んでいるため、亡くなったときの手続きをスムーズに済ませたいから(50代 女性)

<4位>適切な資産管理代行ができる

・高齢になって判断力がなくなって詐欺に引っかからないように、財産を管理してあげたいから(30代 女性)

<5位>税金対策に役立つ

・「相続時の節税対策をすべきか」など、見極める必要がある(30代 女性)

 親の資産を把握しておくと老後資金の見通しが立ちやすく、相続トラブルの予防にもなる。加えて、相続税対策として生前贈与を活用すべきかといった判断できるといったメリットも大きい。

 相続は問題が表面化してから行動しては遅い。早めに親子で資産について話し合って情報共有しておくことをおすすめする。

【データ】

<AlbaLink「親の資産状況の把握に関する意識調査」の概要>
調査対象:30代以上の男女
調査期間:2025年3月26~29日
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数: 500人(女性352人/男性148人)
回答者の年代:30代:47.4%/40代:32.2%/50代:17.4%/60代以上:3%

訳あり不動産の情報メディア『訳あり物件買取プロ』
https://wakearipro.com

※AlbaLinkの発表したプレスリリース(2025年4月14日)を元に記事を作成

図表/AlbaLink提供 構成・文/松藤浩一

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