1枚の不穏な絵から謎を解く”変な絵”で脳トレ!「誘拐事件の主犯は誰だ?」
奇妙な絵に秘められた謎を解くのが快感と、今話題の「変な絵」。ただ単に答えを見つけるのではなく、論理的に頭を働かせて謎を解いていくのだが、この作業が脳の専門家いわく「言葉の理解に関わる側頭連合野などを活性化させるトレーニングとして有効」だと話す。人間はボーッとしている時間が長いと脳みそが退化し、顔の表情が消え、老け込むという。そうならないためにも、早速挑戦してみよう!
身代金誘拐事件の真犯人を探せ!
<問題の解き方>
不穏さに満ちた「変な絵」をじっくり見ながら、設問を順番に解いてください。イラストの中に隠された“鍵”を見つけて、絵に描かれた事件の謎を解明してください。
【問題】
Q1:ある豪邸の令嬢が誘拐され、「100まんえんよういしろ」との脅迫メールが届いた。いつも仕事で忙しい両親は気づくのが遅れて大慌てだ。令嬢の父はどの人物だろう?
Q2:執事曰く、令嬢は自室で遊んでいたという。何の音もしなかったので誘拐されたことに気がつかなかったそうだ。しかし、それが少しおかしいのはなぜか?
Q3:令嬢の母親がある違和感に気づいた。この誘拐事件の主犯は誰だ?
<解答>
A1:左端で青ざめている30代の男性。
有名な会社の2代目だという。
A2:立派な番犬が玄関前にいる。
不審者が侵入して吠えないのは少し変だ。
A3:脅迫メールはすべてひらがなだし、身代金100万円はあまりにも安い。
まるで子供の考えた文章のようだ。犯行は娘の自作自演で、右端の執事が手を貸したようだ。多忙で構ってくれない父親の愛を試したかったという。娘は自室のクローゼットに隠れているのが見つかった。
世界では認知症予防に「認知トレーニング」が推奨されている
2019年に世界保健機関が公表した「認知機能低下および認知症のリスク低減のためのガイドライン」によれば、バランスのとれた食事や禁煙、社会活動などに並び、認知トレーニングの実施が推奨されている。
「たとえば2枚の絵を見比べて間違いを探すゲームは、思考や判断力を中核とする前頭前野の右側を活発化させ、一時的な記憶を司るワーキングメモリーの活動を鍛える訓練になります」
こう解説するのは、脳神経科学に詳しい諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授。
今回のようにイラストにちりばめられた答えを設問から導き出すゲームにも、同様の効果が期待できるという。
「イラストを見ながら設問を読んで論理的に考えることは、前頭前野でも左側、言葉の理解に関わる側頭連合野などを活性化させるトレーニングとして有効です」(篠原氏)
謎解きを楽しみながら、脳を活性化させよう。
謎解き推理ゲーム「イラスト探偵」
1枚のイラストから事件の謎を解き明かし、簡単な操作で探偵気分を味わえる。問題数は100ステージ・400問。AppSeed合同会社 https://app-seed.com/
※上記の問題は「イラスト探偵」の設問を一部改変しています。
教えてくれた人
篠原菊紀さん/諏訪東京理科大学・教授
取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2023年2月24日号
●1枚の絵から謎を解く”変な絵”で脳を活性化「木の下で倒れている男性に何があったのか?」