1枚の絵から謎を解く”変な絵”で脳を活性化「木の下で倒れている男性に何があったのか?」
1枚の奇妙な絵から謎を解く「変な絵」が話題を呼んでいる。視覚、思考、想像力をフル活用して謎を暴いていくので、脳トレにも最適だと脳の専門家もおすすめしている。探偵になった気分でひとつひとつ問題を解いていこう。
黒こげ死体が語る犯行の真実とは?
<問題の解き方>
不穏さに満ちた「変な絵」をじっくり見ながら、設問を順番に解いてください。イラストの中に隠された“鍵”を見つけて、絵に描かれた事件の謎を解明してください。
【問題】
Q1:街路樹の下で若い男性が黒こげになって死んだ。彼の死因は何か?
Q2:「身につけていれば落雷にあわない」との俗説を持つ“あるもの”とは何か?
Q3: 被害者は木に向かって走り寄り、感電したようだ。彼はなぜそんなことをしたのか?
<解答>
A1:木への落雷による感電死。
この日はひどい雷だった。
A2:ゴム製の長靴。
ゴムが電気を通さないから安心という俗説は嘘で、感電する。
A3:木の向こうに何かの機材を持った男がいる。
被害者とこの男はユーチューバーで、雷の中で木にタッチする企画を配信中だった。後にこの男と被害者が広告収入の取り分で揉めていたことが判明。男は故意に被害者を危険な状態で木に近づけたことを認めた。
世界では認知症予防に「認知トレーニング」が推奨されている
2019年に世界保健機関が公表した「認知機能低下および認知症のリスク低減のためのガイドライン」によれば、バランスのとれた食事や禁煙、社会活動などに並び、認知トレーニングの実施が推奨されている。
「たとえば2枚の絵を見比べて間違いを探すゲームは、思考や判断力を中核とする前頭前野の右側を活発化させ、一時的な記憶を司るワーキングメモリーの活動を鍛える訓練になります」
こう解説するのは、脳神経科学に詳しい諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授。
今回のようにイラストにちりばめられた答えを設問から導き出すゲームにも、同様の効果が期待できるという。
「イラストを見ながら設問を読んで論理的に考えることは、前頭前野でも左側、言葉の理解に関わる側頭連合野などを活性化させるトレーニングとして有効です」(篠原氏)
謎解きを楽しみながら、脳を活性化させよう。
謎解き推理ゲーム「イラスト探偵」
1枚のイラストから事件の謎を解き明かし、簡単な操作で探偵気分を味わえる。問題数は100ステージ・400問。AppSeed合同会社 https://app-seed.com/
※上記の問題は「イラスト探偵」の設問を一部改変しています。
教えてくれた人
篠原菊紀さん/諏訪東京理科大学・教授
取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2023年2月24日号
●話題の「変な絵」で脳トレ!奇妙な絵に秘められた謎を暴けるか?想像力をフル活用