精神科医Tomyの元気の出る金言【第7回 職場に苦手な人がいて憂鬱なあなたへ】
職場の苦手な人と
無理して仲良しなんて
百害あって一利なしよ。
孤独を癒やすなら
別の居場所を作りましょう
* * *
合わない人とは、距離をおく方がお互いのため
おはようございます。精神科医のTomyです。
早速ですが、皆さんのまわりに、無理して人に合わせちゃう人はいませんか? 「それ、自分です!」という人もいるかもしれないわね。ということで、「苦手な人に合わせて疲れちゃう問題」について考えてみます。
職場の苦手な人がストレス。多くの人にとって、憂鬱の大きな原因はこれでしょう。大人だからうまくあしらう方法はそこそこ身についているけれど、やっぱりしんどい。この問題に悩むタイプは、いわゆる“いい人”だと思います。もう究極に「苦手な人には愛想よくしない!」と決めてもいいかもしれませんよ。
仕事が円滑に進めば文句はない、と割り切るのです。挨拶などの礼儀は欠かさずに、話しかけられたら返事はするけれど話を広げず、あとは無言という感じかしらね。相性が悪いのは仕方がないし、もしこちらのストレスになることをしてくる人なら、本人には悪気がないことも多いものです。
その人が寄ってこないよう、自分の近くに快適じゃない雰囲気を作るのも手。黙々と仕事をして愛想笑いもしない。アナタの近くにいると緊張するなあ。居心地が悪いなあと思わせるのです。
リモート勤務ならば、社内チャットなどでどうでもいいことを話しかけられるかもしれません。だいぶ時間が経ってからそっけなく答えるようにしては? 答えるのを忘れちゃったらそれはそれで放っておきましょう。
「なんだか悪いなあ」と途中でルールを甘くしてはだめですよ。合わない人とは距離をおいたほうがお互いのためにいいのです。職場だけでなく、ご近所の人などにも同じ要領でいきましょう。
ところでこの問題、孤独になりたくないから無理して仲良くしちゃう、という人もいるみたいです。職場以外に知り合いがあまりいない人に多いよう。それなら、孤独を癒やす別の居場所を作るのはいかがでしょう。仕事場はひとりでもいいと割り切れますし、リタイア後も楽しく過ごせる、らくちんな居場所になるかもしれませんよ。
喫茶店のモーニングでいつも会う人だとか、ボランティアなどのコミュニティはどうでしょう。麻雀、ヨガなどのサークル活動もいいですね。リモートで参加できるものもあると聞きます。また、「推し活(おしかつ)」というのかしら、アイドルやタレントなどを応援するのも楽しそう。ファン同士で仲間ができたりするようです。
付き合う人、出入りする場所を増やして職場に執着しなくなれば、嫌な人と無理に関わる必要がなくなります。
無理せず続く関係が本当に合う関係だから、頑張らずにね。職場はドライに、別の居場所を作ってうまくやりましょう。
プロフィール
精神科医Tomyさん/1978年生まれ。国立大学医学部卒業後、精神科クリニックに勤務。診察する中で言葉の力に気づき、自身のつらい経験も生かして温かいアドバイスをツイッターで発信。たちまち話題になり、フォロワー現在、24万人を突破。作家・エッセイストとしても活動しながら、悩み多き人々に寄り添い続けている。
ツイッター:『ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き』 @PdoctorTomy
『もう、“言わずに我慢”なんてしなくていい! 精神科医Tomyの 言いたいことがラクに伝わる35の方法』(大和出版)
『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)
取材・文/永田玲香