精神科医Tomyの元気の出る金言【第24回 自己承認欲求が強くて苦しい?】
自己承認欲求が強い?
他人の価値観に
振り回されないでね。
自分の幸せは
自分で決めるのよ。
* * *
自分の幸せは自分で承認するの
おはようございます。精神科医のTomyです。あなたはSNSをよく見ますか? 見るも見ないも本人の自由。私は私、というスタンスでいきたいですね。
TwitterやFacebook、InstagramにYouTube。SNSはたくさんありますが、ナナメにハマってしまい、「自己承認欲求が満たされなくて苦しい」と悩む人も多いようですね。あなたの周りのお若い人にもいるかもしれないし、SNSに遅咲きデビューの熟年層にもいるみたいよ。
これ、どうして苦しいのでしょう? それは、判断基準を他人に委ねているからです。アテクシはTwitterで心がラクになる言葉をつぶやいたことが、こうして皆さんと触れ合うきっかけになったので、使い方によるなと感じています。
「自己承認欲求が強くて苦しい」という状況から抜け出す方法はね。言うまでもないですが、「人に迷惑を掛けなければ、自分が良ければそれで良し」と割り切ることよね。自分の価値観で生きて、他人の評価は気にしないこと。
「他人から認められる」というのが目的のレースはエンドレスなの。はっきりした評価基準がないんですね。周りと自分を比較してるだけなのでネガティブになりやすく、幸せになるゴールがないんです。
つまり、自分の幸せは自分で承認するの。そのためには、自分の好きなことを大切に、好きなことで心を満たすこと。小さなことでいいと思いますよ。いろんな趣味を試してみて、飽きたら次に行くのでもいいんです。新しいことって楽しいわよね。
自分がこうしたい、ああしたい、って自発的に動いている人は、自己が承認されるかを気にしていないんですね。「なぜこれを?」って思う、ニッチなことを追求している人もいるじゃない? 誰しも生活のための苦労とか、色々あると思うけど、余計なことを考えずに楽しむ自分の時間があればね。ストレスを逃がせるし、心が満たされていくんじゃないかしら。
リアルな生活で「SNSではなく身近で、自己承認欲求が満たされずに苦しい」という人もいるでしょう。毎日の家事や家族のお世話など、生活の中の頑張りは評価されにくいですね。「こんなに頑張っているのに」「こんなにやってあげたのに」って、なんだか報われない気持ちになっちゃったり。
自分が楽しければ一生懸命もいいんだけど、評価基準を他人に委ねていたら報われないんです。それならば、自分の時間を増やして楽しむことにシフトした方が、認めてほしくてモヤモヤするより良さそうよ。家事や家族のお世話などのやらなきゃいけないことは、手順を減らしたり、一部を人に任せてひと息ついたりね。使えるサービスなどがないか、どんどん周りに聞いて合理的にね。「ああ、幸せ!」って思う自分の時間を増やすのよ。
自分を認めてほしい気持ちが強い人は、急には変われないかもしれないですね。少しずつ、自分の好奇心を大切にしてあげてください。「これ興味あるな」と思ったら、少しずつそれに時間を割いてね。好きなことを追求する時間が増えれば、他人からどう思われるかなんてどうでも良くなるはずです。
プロフィール
精神科医Tomyさん/1978年生まれ。国立大学医学部卒業後、精神科クリニックに勤務。診察する中で言葉の力に気づき、自身のつらい経験も生かして温かいアドバイスをツイッターで発信。たちまち話題になり、フォロワー現在、25万人を突破。作家・エッセイストとしても活動しながら、悩み多き人々に寄り添い続けている。近著に『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)などがある。2022年1月12日(水)発売の新著『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)はTwitter発信のスピンオフとして生まれた、著者初の小説。
ツイッター:『ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き』 @PdoctorTomy
取材・文/永田玲香