精神科医Tomyの元気の出る金言【第25回 短時間で気分を切り替える方法】
どんより気分の解消法
ちゃんと持ってる?
スイッチを決めて
チャッと切り替えましょ。
* * *
強制シャットダウン作戦
おはようございます、精神科医のTomyです。もうすぐクリスマス。年末年始が慌ただしい人も、上手に気分転換しながら乗り切りましょうね。
そうそう、みなさんは短時間で気分を切り替えたいとき、どうしていますか? 深呼吸? 好きなお菓子を食べる? お気に入りの切り替え手段を決めておくといいですよね。
例えばコーヒーです。ひと区切りのスイッチにして過ごしていると、飲むたびに、「ああ幸せ。もうちょっとだけ頑張れそう!」って気分が切り替わるようになると思うからやってみてね。
そして、コーヒーでは無理なくらい疲れてどんよりしてきたら、「強制シャットダウン作戦」がおすすめです。ほかの部屋へ移動してただ目をつぶって3分間ほど過ごし、また席に戻ります。トータルで5分間くらいです。
トイレに行くなどがいいかしらね。視覚情報のほかに、音と人の気配をシャットダウンするのがポイントですよ。目を閉じたらうっかり寝ちゃいそうな人は、スマホや腕時計、100円均一のキッチンタイマーなどを活用してみて。頭がリセットされ、気持ちに余裕が出るのを実感できますよ。
このやり方を個人的にも活用しているんです。以前は、「なるべく早く仕事を進めなきゃ」と頑張っていたんですね。診察のほか、電話やメールも来るし、スタッフから質問をされたり指示を出したり、仕事は山積み。
忙しくない日でも、ちょっとずつ切れ目なく仕事や用事が来るものですね。結局、休憩もせずにエンドレスで働いて、グッタリ疲れてしまって。
強制的に5分ブレイクタイムを入れたら、仕事がはかどるようになりました。
「そんなに違うの?」と思うわよね。結構違うと思います。家で家族のお世話をしている人も、テレビや音楽を消したり、目の前を片付けてゴチャゴチャが目に入らないようにしてみてください。聴覚・視覚に入る情報が減って気持ちに余裕が出ると思いますよ。
どんより気分を追い出して今を楽しみましょう。余裕って自分で作るものなんです。ストレスを感じている場所から数分離れるなどして、耳と目を休ませて。切り替え上手を目指したいですね。
プロフィール
精神科医Tomyさん/1978年生まれ。国立大学医学部卒業後、精神科クリニックに勤務。診察する中で言葉の力に気づき、自身のつらい経験も生かして温かいアドバイスをツイッターで発信。たちまち話題になり、フォロワー現在、25万人を突破。作家・エッセイストとしても活動しながら、悩み多き人々に寄り添い続けている。近著に『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)などがある。2022年1月12日(水)発売の新著『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)はTwitter発信のスピンオフとして生まれた、著者初の小説。
ツイッター:『ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き』 @PdoctorTomy
取材・文/永田玲香