精神科医Tomyの元気の出る金言【第6回 嫌なことが頭から離れないあなたへ】
嫌なことはスルー。
頭から離れない時は
好きなことに意識を向けて。
同居ストレスならば
家の中でうまくすれ違うこと。
* * *
あなたをご機嫌にすることをリストアップしましょう
おはようございます。精神科医のTomyです。また新しい週のはじまりね。憂鬱な週にしたくないと誰もが思うはず。
そこで、今回取り上げるのは、スルーして過ごす技術よ。日々、なにがしか嫌なことに出合い、モヤモヤしてしまうものですよね。
嫌なことを忘れましょう、流しましょう、と思っても意外と難しいもの。それなら、別の楽しいことに夢中になればいいのです。手っ取り早く嫌なことを忘れられます。そのために、自分のご機嫌を取る楽しいことを日頃からリストアップしておきましょう。
日中は友達に電話しておしゃべりしたり、ウオーキングに出かけたり。夜だったら音楽を聴くのはいかがでしょう。お裁縫、プラモデル作りのような無心になれる作業もいいですね。たくさん考えておくと、時間や場所に合うものを選んでストレスを解消でき、飽きないので便利ですよ。
アテクシ自身のご機嫌を取るリストなんて20項目くらいあるのよ。原稿を書くこと、書店をうろうろすること、筋トレをする、映画を見るなどがよく使う方法よ。他にも料理にハマったり飽きてやめたり、また再燃したり、気まぐれに楽しんでいるわ。最近だとお店で目新しいものがあったら買ってみる、っていうことにハマっていて、これが結構楽しいの。
ところで、スルーしたいことと言ったら、同居によるストレスもあるでしょう。人は自分のナワバリが確保できないと落ち着かないですよね。キッチンやリビングのような日中を過ごす場所が自分だけのものでなくなったり、トイレ、お風呂のタイミングに気を使って窮屈、ということもあるでしょう。
スープの冷めない近距離別居ができればいいですが、難しい場合は、家の中でうまくすれ違うように工夫してみてください。例えば、若い方の家族があえて全員出かけてしまい、家には親世代だけという時間を作るのです。顔を合わせる時間を減らせば、お互い伸び伸びと過ごせるのではないでしょうか。
アテクシ自身も、母の買い物を手伝うなどはしますが、あまり首を突っ込み過ぎないようにしています。離れて暮らすようになって長い時間が経ち、母には母の生活スタイルがあるのに、気を遣わせちゃうのは嫌だもの。
仕事でも家庭でも、適度にスルーは円満のもと。正面からぶつからず、うまくやりましょうよ。
プロフィール
精神科医Tomyさん/1978年生まれ。国立大学医学部卒業後、精神科クリニックに勤務。診察する中で言葉の力に気づき、自身のつらい経験も生かして温かいアドバイスをツイッターで発信。たちまち話題になり、フォロワー現在、24万人を突破。作家・エッセイストとしても活動しながら、悩み多き人々に寄り添い続けている。
ツイッター:『ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き』 @PdoctorTomy
『もう、“言わずに我慢”なんてしなくていい! 精神科医Tomyの 言いたいことがラクに伝わる35の方法』(大和出版)
『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)
取材・文/永田玲香