【変形性膝関節症】は女性に多発!対処法と軽減対策を徹底解説
「膝や股関節を痛めている人に最もよいのは、水中ウオーキング。水中なら浮力があるので、陸上で歩くよりも膝にかかる体重は軽減されます。ただ、プールの中に長時間いると体が冷え、血行不良で酸素や栄養が巡らず、痛みが出ることもあります。20分間水中ウオーキングしたらジャクジーで体を温めるなど、冷えを防ぐ工夫をしてください」(井尻さん)
膝をひねる動きを含む平泳ぎは、膝関節を痛め、腰にも負担をかけるので膝が痛くなくても避けたい。
「痛みがある状態で、陸上運動をするなら、テーピングやサポーターで膝を保護しながら行うと安心です」(竹内さん
歩く時に気をつけることは?
「膝関節に負担をかけないように、かかとをしっかり着地させる歩き方を心がけてください。加齢で大臀筋が弱くなり、変形性膝関節症で膝が伸ばしづらくなると、かかとをつけるのが困難に。すると土踏まずのアーチもなくなり、地面からの衝撃を緩和できず、関節をさらに痛める悪循環に陥ります。アーチを上げるようなインソールを靴底に敷くことも効果的ですよ」(竹内さん)
「膝関節に負担をかけないように、かかとをしっかり着地させる歩き方を心がけてください。加齢で大臀筋が弱くなり、変形性膝関節症で膝が伸ばしづらくなると、かかとをつけるのが困難に。すると土踏まずのアーチもなくなり、地面からの衝撃を緩和できず、関節をさらに痛める悪循環に陥ります。アーチを上げるようなインソールを靴底に敷くことも効果的ですよ」(竹内さん)
日常の動作で気をつけることは?
「急に走り出すと膝に負担がかかるので、やむを得ない時でも、ひと呼吸おいて、ゆっくり負荷をかけるようにしましょう。和式トイレは太ももの強化によいといわれますが、膝にかかる負担は相当なもの。膝が痛い人には洋式がおすすめです」(井尻さん)
長時間しゃがむと関節がこすれてすり減ったり、半月板を痛める原因になる。
「農作業をする人は、低めのいすなどに座って作業をするといいですね。また正座をする時は、お尻と脚の間にクッションや折りたたんだ座布団などを挟むと、膝が曲がりきらず、関節がこすれ合うのも軽減できます」(竹内さん)
膝の摩耗は老化現象なので、完全に止めることは難しい。だが、膝を動かしている太ももの筋肉を鍛えることで、膝の負担は軽減できる。
竹内さん考案のストレッチで、さっそく筋トレを始めよう。
*回数は1日1回、1回につき5回ずつを目安に、気持ちよくできる程度繰り返して。
〈ストレッチ1〉もも裏を伸ばす
【1】いすに浅く座り、片脚を伸ばす。
【2】伸ばした脚のつま先を天井に向けて立てて、胸を張った状態で上半身を倒していく。
「変形膝関節症の人は、ひざが曲がった姿勢になりがち。もも裏にある筋肉“ハムストリングス”の柔軟性を高めましょう」(竹内さん。以下「」内同)
【3】【1】の姿勢に戻り、反対の脚も同様に。
〈ストレッチ2〉ももの内側を伸ばす
「股関節周辺の筋肉や、O脚気味になって硬くなる内転筋をほぐし、膝の動きをスムーズに」
脚を広げて床に座り、胸を張ったままおへそを床に近つけるイメージで上半身を前方へ倒す。つま先は天井に向けて立てる。
〈筋トレ1〉大臀筋を鍛える
【1】床に仰向けになり、両ひざを立てる。
【2】おへその下あたりに力を入れながら、お尻を床から浮かせて3秒キープ。その際、腰を反らないように注意。
〈筋トレ2〉大臀四頭筋を鍛える
【1】床に仰向けになり、片方の脚の膝を立てる。
【2】おへその下に力を入れながら、伸ばしている方の足を、膝を曲げないように気をつけながら、上がるところ(約60度が目安)まで上げ、上げたところでかかとを突き出す。
【3】上げた足を戻し、反対側の足も同様に行う。
イラスト/尾台ゆうこ、勝山英幸
※女性セブン2018年7月12日号
【関連記事】