【変形性膝関節症】は女性に多発!対処法と軽減対策を徹底解説
腫れ・熱感のある痛みは、1~3日ほどは冷やして、それ以降は温める。腫れ・熱感のない痛みは温めるとよい。
急に膝に腫れや痛みを感じたら、水で濡らしたタオルや冷湿布で患部を冷やし、数日様子をみる。
「腫れているような急激な痛みは、熱をとって炎症を抑えることが先決です。腫れや熱がひいたあとや、最初から腫れなどがない痛みの場合は、温めて血流をよくします。以前は、温湿布を使う人が多くいましたが、肌がかぶれてしまう人が多いため、最近は、保温性のサポーターなどをつけるよう勧めています。ですが、例えば入浴時にお湯につかってズキズキ痛む場合は冷やすようにしましょう」(井尻さん)
急性にも慢性にも使える第2世代の貼り薬もある。
ロキソプロフェンなど、のみ薬として使われてきた非ステロイド系の消炎鎮痛剤が、十数年前から湿布にも使われるようになり、今はこちらが主流に。
「これらは“消炎鎮痛湿布”とも呼ばれ、急性の痛みにも慢性の痛みにも使えます。ただ、長時間の使用でかぶれることもあるので、就寝時に貼って、起床時にはがすと安心です」(井尻さん)
【1週間】痛みがとれない場合は病院へ
市販の貼り薬や鎮痛剤を使用し、1週間経っても痛みが改善されないようなら整形外科へ。
「変形性膝関節症の初期は、レントゲンであまり変形がみられない場合もありますが、整形外科では、膝を動かして痛みの場所を確認。レントゲン検査を行うなど、総合的に判断します。初期~中期程度の場合は、関節液の成分でもあるヒアルロン酸を関節内に注射して、軟骨のすべりをよくすることもあります」(井尻さん)
さらに理学療法士がいる病院では、リハビリで筋力をつけて痛みを緩和するという。
「少しでも症状があれば、リハビリが有効です。筋力をつけないと症状は悪化するので、痛みが強ければサポーターなどを併用しましょう」(竹内さん)
【半年以上~】処置を受けても治らなければ、手術を検討
薬やリハビリなどを組み合わせて治療を続けても、症状がすでに悪化している場合は改善されないこともある。
「最終手段として外科手術で人工ひざ関節に変えることを検討します。とはいっても、体内に異物を入れるため、初期の症状ではおすすめできません。医師とよく相談してから行いましょう」(井尻さん)。
膝の痛みは、じっとしていると悪化してしまう。その一方で、スポーツジムなどで自己流のエクササイズをすることで、かえって悪化させてしまう人も少なくない。
では、何に気をつければいいのか…。よくある膝の痛みについてのお悩みについて、専門家に聞いてみた。