【変形性膝関節症】は女性に多発!対処法と軽減対策を徹底解説
医師の井尻慎一郎さんはこう語る。
「晴天から雨になるなど、気圧が下がって湿度が高くなる場合に、関節痛や神経痛を感じる“気象病”が起こります。特に梅雨の時期は、肌寒い日があったり、外は暑くても室内はクーラーで冷えていたり、体が環境に順応しにくいため、気象病になりやすい。対策としては、保温タイプのサポーターの着用や、スカーフなどで膝を覆うなどして、冷気を遮断し、体を温めること。これだけで、気候の悪条件からも膝関節を守ってくれます」
膝に負担をかけない階段の歩き方は?
「階段の上りは脚の筋力で乗り切れますが、下りは転げ落ちないようにブレーキをかけながら進むので、関節や筋肉に受ける衝撃を、軟骨が受け止めています。当然、衝撃を受けるたびに軟骨は摩耗するので、階段の下りは膝痛を誘発します。
杖で体重の20%を分散できるといわれていますが、手すりにつかまって下りるのも相応の効果があるうえ、自然と動作がゆっくりになって安全です」(井尻さん)
理学療法士の竹内大樹さんはこう語る。
「階段の上り下りでは、残った方の脚の膝関節に負担がかかります。下りる時は痛みのある方の脚から踏み出し、上る時は痛みのない方の脚から踏み出すようにしましょう」
サポーターは常に使うべき?
「膝は単に曲げ伸ばしするより、ねじる動作で痛みが出ます。医療用の支柱が入ったサポーターは、患部の動きを制限して必要以上に動かせなくなるため、動作がスムーズになります。
膝の内側や外側など、痛みを感じている部分に支柱が入ったタイプを選びましょう。一方、サポーターに頼りすぎないために、就寝時や痛みを感じていない時は装着せず、歩くと痛みを感じる時などに力を借りること。外すタイミングは、自己判断が難しい場合もあるので、病院で相談を」(竹内さん)
医療用サポーターは保険適用で、1割負担なら2000円前後で購入可能。テーピングよりコスパがよく、装着も簡単だ。