要介護・寝たきりにならない! 膝の痛みラクラク解消体操
膝の痛みを「年だから仕方ない」と諦めるのは大間違い。膝関節は30代から老化するため、今は痛みがないと放っておくと要介護への可能性がグンと高まり…。でも、膝痛予防&改善をラクにできる、とっておきの体操があるんです。さっそく『女性セブン』のオバ記者が教えてもらいました!
膝痛は関節トラブルの中で断トツ
膝の痛みに悩む中高年は全国で1800万人と推計され、65才以上の高齢者に限ると、3人に1人が膝痛に悩んでいる(2013年、厚生労働省研究班調べ)という。原因で最も多いのが、変形性膝関節症だ。
膝の関節は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)、膝のお皿(膝蓋骨)の接する部分が滑るように動いて機能している。この関節の動きをスムーズにするのが、骨の表面を覆うツルツルした関節軟骨と、クッションのような働きをする半月板だ。
これらは加齢や肥満、生活習慣などによってすり減っていくと、自由が丘整形外科・院長の天本藤緒さんは説明する。
「関節軟骨と半月板がすり減るとクッションが弱まり、膝を動かしたときに違和感や、痛みを感じるようになります。これが変形性膝関節症です。
特に女性は、妊娠・出産に伴う体重の増減や、育児・家事などによって膝へかかる負担が大きく、また更年期に女性ホルモンが減少することで、関節軟骨と半月板がすり減りやすいのです」
膝関節の軟骨がすり減って痛むようになると、そうでない場合に比べて、要介護に移行するリスクが5.7倍も高まると同調査による報告も。関節の老化は30代から始まる。早めに対策をとるのが賢明だ。
大腰筋をほぐし膝の痛みが改善
膝のためには、大腰筋のコリを解消する体操が有効と言うのは『Tanren塾』塾長の鈴木亮司さん。これまで高齢者を中心に3万人以上のパーソナルトレーナーを務めてきた経験から、大腰筋がガチガチに凝り固まっている人に膝痛を訴える人が多いという。
「大腰筋とは、みぞおちの裏側あたりの背骨から股関節につながっている筋肉のこと。ここが凝り固まり、筋力が低下すると、背骨を支えられず姿勢が崩れて、膝痛に。また、大腰筋は自分の意志では動かせない不随意筋ですが、背骨や股関節を動かすと柔らかくなります」(鈴木さん、以下同)
膝痛予防&改善 肩こりやポッコリお腹にもきく体操
大腰筋をゆるめるのに最適なのが今回ご紹介する4つの体操だ。
「膝痛の予防や改善だけでなく、肩こりの改善や、下腹がへこむなどのうれしい効果も」
1日1回、最低4分でOK。毎日続けることが大切だ。
まずは正しい立ち方をチェック
上半身のポイントは、みぞおちを上に引っ張られるように意識をすること。これで自然に背筋が伸びる。逆にみぞおちをへこませてしまうと、背中が曲がり、股関節の動きが制限されるので注意して。
下半身はつま先の向きが重要。腰や膝が悪い人は、立っているときにつま先が内側に向きがち。つま先は30度くらい外に開いて、重心を内くるぶしの下にかけると、転びにくくなる。背骨と股関節を動かして膝を健康に!
4つの体操を1種類1分、合計4分。1日1回続けるだけで効果大。近頃、足腰の弱体を気にするオバ記者が体芯力マスタートレーナー・鈴木亮司さんの指導で改善にチャレンジ!