複合施設の中にある注目カテゴリー・都市型軽費老人ホーム<前編>
要介護度5で寝たきりでも、外部のサービスを入れて生活することもできるが、医療的な措置が必要になってきた場合はもちろん、介護老人保健施設、特別養護老人ホームなどに移ることが必要な場合もある。ここにはそうした施設もあるので、相談しやすいのもポイント。また、訪問介護や看護サービスを提供しており、目の前の建物から来てくれるので安心だ。
街全体の高齢化が進む中、病院の患者も高齢者が多くなってきたという。街の医療、介護のニーズの変化に合わせて、介護老人保健施設、訪問看護ステーション、特別養護老人ホーム、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟などをつくってきた。そして、都市型軽費老人ホームができたのも地域社会の要請だという。元気だが一人暮らしの高齢者、つまり身体的な困りごとは少ないが社会的には不安を抱えている人が増えてきたのだ。
同じ敷地内にある特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは本館とその隣にある「アネックス」と名付けた建物で運営しており、都市型軽費老人ホームはそのアネックスの2階にある。都市型軽費老人ホームとの違いを知ってもらうために、まずは特別養護老人ホームの特長と内部を一部紹介しよう。
入居者の楽しみでもあるお風呂は個浴中心で、整った設備の中で職員とコミュニケーションを取りながら安心して入浴できる。また、一人ひとりの生活リズムづくりを大切にしているので、決まった起床時間を設けていない。自宅で過ごすのと同じように自然な目覚めで一日をスタートできるのだ。
こちらの特別養護老人ホームには他にも特長がある。10人前後のグループを1つの生活単位とするユニットケアを導入していて、ユニットごとに固定の職員が担当につく。そのため、入居者同士、そして職員が顔馴染みになるので、安心感のある生活を送ることができるのだ。また、部屋は個室で、交流はリビングで行う。
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次回後編では、都市型軽費老人ホーム「ブルーポピー」でどのような生活を送ることができるのか、具体的に紹介していこう。また、高齢者向け施設を選ぶ際のポイントも聞いたので、ぜひご参考に。
【データ】
施設名:ブルーポピー
公式WEBサイト:http://www.tshnet.or.jp/bluepoppy/bluepoppy-urbantype/
所在地:東京都板橋区大門8-1
最寄駅:都営三田線「新高島平駅」より徒歩10分
類型:都市型軽費老人ホーム
運営主体:社会福祉法人「四葉晃耀会」
敷地面積:2296.96平方メートル
延床面積:629.78平方メートル
室数:20室
入居要件:自立または要支援および要介護認定者
構造:鉄筋造、地上4階建
開設年月日:2016年6月1日
料金:月額利用料:約11万8510~25万1610円
月額利用料内訳は、サービス提供費1万~14万3100円、生活費4万4810円、居住費(家賃相当分)5万3700円、光熱水費(入居者専用部分)1万円
※東京都からの補助額は、前年の収入、必要経費(税金、医療、保険料等)で決まる。
撮影/津野貴生
【このシリーズのバックナンバー】
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