梅宮アンナも衝撃 「水分不足で認知症に」と識者が警鐘
体の水分が1%減ると意識障害が起きる!
水分の欠乏が、一体、認知症とどのようなかかわりを持っているというのか。竹内さんは続ける。
「そもそも認知とは、“ここがどこで、なぜここにいるのか”ということを、認識、理解、判断する総合的な精神の働きのことです。今置かれている状況を理解する力を認知力といいます。認知症になると、この認知力が下がってくる。認知力の低下の原因に関係するのが、脳の覚醒水準、つまり、意識がハッキリあるかどうかなのです」
認知症になる高齢者のほとんどが、意識がぼんやりしている状態だという。例えば、夏の熱中症で考えてみてほしい。熱中症でまず表れる症状は意識レベルの低下だ。頭がぼーっとして、そのうち体がふらつき、倒れてしまう。
「体から水分が1%減ってしまうと、体全体の細胞を正常に機能させることができなくなるため、意識が朦朧とし、熱中症になったような意識障害が起こるのです」(竹内さん)
体内の水分は、おしっこ、汗、排便などで、生きていれば毎日必ず体から出ていく。出ていった分を補わなければ、欠乏状態になるのは当然のこと。欠乏した状態・脱水が継続していけば、最初はちょっと頭がぼーっとするというところから始まり、そのうち物忘れが続き、本格的に認知症が始まっていく。
飲んでいる水の量が多い人の方が物忘れが少ないことは、今から8年前、竹内さんが鳥取県琴浦町の老人クラブの協力のもと行った健康実態調査(65才以上で介護保険未申請の4827人対象)でも実証されている。1日にコップ3杯しか水を飲まない人は、6杯以上飲む人よりも5%程度物忘れが多いことがわかったのだ。
「水の量と物忘れの度合いは完全にリンクします。水を飲んで覚醒水準が上がると、物事を見聞きした時の印象が強く残るようになる。頭がシャキッと起きるんですね。すでに認知力が落ちていた人でも、体の細胞に水分が満たされてくれば、覚醒水準は必ず上がってきます」(竹内さん)
徘徊や夜中に大声をあげたり暴れたりする認知症の症状は完全に水分不足であり、しっかり水を飲めば、数日で劇的によくなると竹内さんは言う。
「若年性認知症も高齢者の認知症も原理は一緒。物忘れ防止のためにも、40~50代から水を飲む習慣を身につけておいた方がいいんです」(竹内さん)
※女性セブン2016年11月17日号
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