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認知症を予防!最強のカレー、納豆、うなぎなどボケないレシピ

 現在の医学では進行した認知症を回復させる手段は存在しない。しかし、初期であれば完治の可能性はあるといわれている。記憶力を守るために、真っ先に取りかかれて、しかも効果的なのが「食事の見直し」だ。厳選の「ボケないレシピ」を紹介しよう。

納豆に「アツアツのご飯」はNG 

 自宅で食事をする際は、「納豆」を一品添えると記憶力アップが期待できる。

「納豆に含まれるネバネバ成分の『ナットウキナーゼ』は血液をサラサラにして脳に栄養が届きやすくするほか、脳内で神経伝達物質を作る成分『レシチン』も含まれている。納豆は記憶力をアップさせる食材の“優等生”なので、積極的に摂取してほしい」(管理栄養士の内野未来氏)

 ただし、調理法に注意が必要である。「ナットウキナーゼもレシチンも熱に弱いので、納豆チャーハンや納豆パスタなど加熱する調理法は避けたい。ご飯の上に載せる際も一度冷ましてから乗せるのがよい」(同前)

野菜の王様「ブロッコリー」は炒めて 

 脳内の神経細胞を傷つける活性酸素を除去する「抗酸化作用」が期待できる食材の代表格が、栄養価が高く、「野菜の王様」と呼ばれるブロッコリーだ。

「βカロテン、ルテイン、グルタチオンなど抗酸化作用のある成分がブロッコリーには多く含まれます。βカロテンは油で炒めると、吸収がよくなるので、ペペロンチーノなどに混ぜて食べるのが理想です」(同前)

 近年、ブロッコリーに豊富に含まれるアセチルコリンも認知機能の改善効果があると注目されている。山口大学は13年、アセチルコリンの分泌量増加と海馬での記憶形成に相関関係があると解明。アルツハイマー型認知症では海馬のアセチルコリンが減少することが知られており、この成分を利用した認知症新薬開発が期待されている。

「1日1杯のあさりの味噌汁」でOK 

 米コロラド大学の研究で、物忘れの症状がある39人に青魚や貝、海苔、魚卵、牛や豚のレバーなどに多く含まれるビタミンB12を摂取させると、すべての患者の記憶力が改善するという結果が出た。

 内野氏が高齢者向けに勧める、ビタミンB12入りの料理はシンプルな一品だ。

「高齢者は食が細くなり肉類を敬遠しがちですが、あさりの味噌汁なら1杯で1日分のビタミンB12推奨摂取量を満たせます」

「きのことサーモン」は最高の組み合わせ 

 きのこに豊富に含まれるビタミンDには、神経細胞の成長を助ける作用がある。

 米国のラトガース大学とカリフォルニア大学の共同研究チームの15年の発表によれば、平均年齢75.5歳の高齢者382人のビタミンD血中濃度と認知症の関係を調べたところ、ビタミンDが不足していた人は、適正な人と比べて「エピソード記憶」が低下していた。

 また認知症の患者は正常な人よりビタミンD血中濃度が低く、ビタミンD不足が認知症につながる可能性が指摘された。

「ビタミンB12を多く含むサーモンと組み合わせて『きのことサーモンのホイル焼き』にすれは、認知症予防に効果が期待できます」(同前)

うなぎは「蒲焼き」より「白焼き」

うなぎは「蒲焼きより」糖分の少ない「白焼き」がオススメ(写真/アフロ)

 活性酸素を除去する働きを持つDHAやEPAなどの「オメガ3脂肪酸」を多く含む超優良食材がうなぎだ。特にDHAは脳内の神経伝達物質の生成を助ける働きが知られている。

 ただし、調理法によっては逆効果となりかねないので注意したい。

「甘辛いタレをかけて焼く『蒲焼き』は糖分を過剰に摂取してしまう。糖尿病や動脈硬化など生活習慣病は記憶力にとって悪影響が大きいので、それらを防ぐためにも『白焼き』がお勧めです。うなぎにかける山椒にも抗認知症物質ヘスペリジンが多く含まれます」(横浜新都市脳神経外科病院内科認知症診断センター部長・眞鍋雄太医師)

ボケない食品を総動員した「カレー」が最強!?

 インドにはアルツハイマー型認知症が少なく、米国と比べて患者の割合は4分の1というデータがある。

 理由の一つと推測されるのがインドの国民食であるカレーだ。カレーには様々なスパイスが含まれるが、中でもカレーの主成分となるターメリック(ウコン)に含まれるクルクミンは抗酸化作用が高いだけでなく、アルツハイマー型認知症の原因物質とされる「アミロイドβ」が脳内に蓄積するのを防ぐ効果もあると言われる。

 08年には武蔵野大学と米ソーク研究所がクルクミンを元にした化学物質「CNB-001」を開発。ラット実験では海馬の機能改善と記憶力向上が確認された。

 これまで紹介した数々の食材をもとに内野氏が「最強のボケないメニュー」のレシピを挙げる。

「カレーのスパイスは血流を良くして脳を活性化させます。ターメリックなど各種スパイスをたっぷり入れた鍋にブロッコリーやあさり、きのこなどを入れてカレールウを作り、糖代謝を良くして脳のエネルギー補給を助けるビタミンB1を豊富に含む玄米にかけて食べれば敵無しです」(内野氏)

 自分で調理すれば、脳への刺激となってなお効果的だ。

※週刊ポスト4月21日号

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この記事へのみんなのコメント

  • きょん

    カレーは、市販のルウでも効果ありますか

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