“いつまでも歩ける脚”に!自宅で簡単にできる「足指はがし」「つま先立ち体操」で体の不調を改善【専門家監修】
【1】正しい歩き方を身につける
歩行の際に足指がうまく使えていないと、体の不調を招く原因になるという。
「最近多いのが、地面から足指が浮いてかかと重心で歩く人と、足裏の外側に重心が崩れて歩く人。そうした人は歩き方をすぐに改善した方がいいです。
正しい歩き方のポイントは、かかとを地面につけてから、足裏全体を地面につけ、足裏の内側まで体重を乗せて親指をしっかり踏み込んでから、反対側の足に体重を移すこと。これを繰り返すのが大切です」(山田さん・以下同)
【2】高いヒールや細い靴は控える
「ヒールが高くなるほど重心を正常な位置で保つのが難しくなり、足指を使えなくなるので、ヒールは4cm未満くらいにしましょう。
先の細い靴は足指が圧迫されるため、なるべく避けること。履いた場合はその日のうちに『足指はがし』(【3】【7】参照)をして、足をしっかりほぐしましょう」
【3】足指を広げる「足指はがし」
「歩く際に足指を使えていないと、足指につながる中足骨(ちゅうそくこつ)と中足骨の間が硬くなるので、毎日、朝と夜にほぐしましょう」(山田さん)
●「足指はがし」のやり方
<ステップ1>
<1>足の親指と人差し指の間(中足骨と中足骨の間)をつまむ。このとき、足の甲側に手の親指を、足裏側に手の人差し指を当てて行う。
<2>親指と人差し指の間の付け根から足の甲の中央あたりまで、手の親指と人差し指を移動しながらもみほぐす(5〜6回)。ほかの指の中足骨の間も同様。
<ステップ2>
<1>右足の親指と人差し指の間を左手の親指と人差し指で持ち、右足の小指と薬指の間を右手の親指と人差し指で持つ。
<2><1>のまま足裏にアーチを作るように親指と小指を外側にそれぞれ引っ張り3〜5秒キープ。人差し指と中指、中指と薬指の間も同様に行う。
【4】サンダルなど、かかとが固定されない靴は履かない
「かかとが固定されていない靴は足が不安定になるため、靴が脱げないようにしようと足指をそり上げて靴に引っかけて歩くことになり、足指を踏みしめにくくなります。ルームシューズなどもかかとを覆うものを選びましょう」
【5】靴のかかとのすり減り具合を定期的に確認する
「かかとがすり減っていることに気づかない、もしくはそのまま履き続けているという人が意外に多いです。かかとの外側だけがすり減っているのは歩行時に親指が使えていない証拠。すぐに修理するか、買い替えた上で【1】の正しい歩き方を身につけましょう」
【6】5本指ソックスを履く
「指の分かれていない靴下は、無意識のうちに足指をまとめて動かそうとしてしまう。指の間が空いていて、動かしやすい5本指ソックスがおすすめです」
【7】浮き指を治す「足指はがし」
「足指の付け根を柔らかくして、浮き指を矯正する『足指はがし』。足指を使って地面を蹴りやすくします」(山田さん)
●「足指はがし」のやり方
<1>足の親指の付け根の裏側に、反対の手の人差し指と中指の指腹を当てる。
<2><1>の手指をかかとの方に10回ひっぱり足の親指をお辞儀させる。ほかの足指も同様に行う。
<ポイント>
親指で足裏をおさえる。
【8】足指を強化させる「つま先立ち体操」
「【3】【7】の『足指はがし』の後に行うことで、効果を高める体操。続けることで足指が強化され、自分の体をしっかり支えられるようになります」(山田さん)
●「つま先立ち体操」のやり方
<1>両足のつま先を広げ、かかとを合わせて立つ。尻に力を入れて筋肉を締め、同時に肩甲骨を内側に寄せる。
<2><1>の状態をキープしながら、両足のかかとを離さないよう浮かせ、つま先立ちを1〜2秒してゆっくり下ろす。30回くり返す。
※ふらつく場合は、壁に手をついて行う。
【9】「つま先ウオーク」で足指と下半身を強化
「かかとを浮かせてつま先立ちになり、ひざを曲げずにそのまま歩くことで、足指と、足指からつながる下半身が鍛えられる体操です。1日に数分が目安。『足指はがし』『つま先立ち体操』を行ってからやると効果がアップします」
【10】指の間をきちんと洗ってしっかり拭く
「入浴中にすべての指と指の間の汚れを取ってきれいにすれば、指に刺激を与えられ、血流がよくなります。入浴後は指の間の水気をしっかり拭き取りましょう。水気が残っていると水虫や冷えの原因になります」(足ツボ師・マティさん)
【11】「タオルつかみ」で足指の力をつけるトレーニング
「はだしになって椅子に座り、足のそばにタオルを広げて置きます。片方の足指を使ってタオルをつまんで持ち上げます。その状態で3〜5秒キープし、足を下ろす。これを左右の足で5〜10回行いましょう」(田中さん・以下同)
【12】「タオルたぐり寄せ」で足指を広げるトレーニング
「はだしになって椅子に座り、足がギリギリ届くあたりにタオルを広げて置きます。片方の足指を使ってタオルをつまみ、自分の近くにたぐり寄せます。これを左右の足で5~10回行います。片足で行うのが難しい場合は両足で行ってみてください」