血糖値を改善する「栗原式食事術」を考案した医師が指南!見直したい食品のGI値と食べる順番【食品のGI値一覧付き】
血糖値は、「食べる順番」によっても大きく左右される。まず野菜から食べて、肉・魚などのおかず、次にスープなどの汁物、ご飯・麺類・パンなどの主食は最後にするのが鉄則だ。
「昔はおかずと主食を交互に食べる“三角食べ”がいいとされましたが、炭水化物をたくさん食べてしまいがちなので、“ご飯は最後”という考え方が重要です。炭水化物を食べすぎない工夫をすることで、血糖値やヘモグロビンA1cが下がったケースは多いです」
油たっぷりの料理も、食べる順番に気をつければ問題ないと栗原医師。
「油を大量に使う中華料理を食べる際、チンゲン菜や空心菜の炒め物を先に食べておけば、メインの肉や魚介類で血糖値が上がることを防げます。また、中華の店に置いてある酢を使わない手はない。酢は糖の吸収を緩やかにする働きがあります」
栗原式食事術は酒飲みにとっても嬉しい。
「糖尿病患者はアルコールを控えるよう指導されることが多いのですが、医学的根拠はありません。アルコールは高カロリーではあるものの、体内に入るとすぐに燃焼するので血糖値を上昇させることはないのです。
ビールや日本酒、ワインには糖質が含まれていますが、飲酒時は肝臓がアルコールを分解するために体内の糖を使用するので、血糖値が上がるどころか下がります。実際、飲酒した翌朝の血糖値は普段より下がる傾向にある。適量の飲酒は問題ないと考えます」
食べる「順番」とともに気をつけたいのは、食べる「速さ」だ。
「早食いは食べすぎを招いて肥満につながるだけでなく、血糖値を急上昇させます。基本は『ゆっくりよく噛んで食べる』。食品の硬さにもよりますが、『ひと口食べたら31回噛みましょう』と指導しています」
日々の食べ方を見直すことで、薬に頼らず血糖値を下げることは不可能ではない。
※週刊ポスト2024年12月6日・13日号
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