血液型別かかりやすい病気、かかりにくい病気一覧|血液型で病気発症リスクが異なる!?その対策は?
貧血のリスクは低いものの、AB型はあらゆる病気にかかるリスクと隣り合わせにある血液型だ。藤田さんが言う。
「AB型はA抗体もB抗体も持っていないため、病気やウイルス全般に対する免疫力が、血液型の中でいちばん低いのです」
そのため、肺炎や天然痘、インフルエンザなどウイルスや細菌に由来する病気にはめっぽう弱い。さらに認知機能が低下する“認知障害”という状態になるリスクも高いという。
「2014年に米バーモント大学が行った調査では、認知障害リスクが最も低いO型と比べて1.82も高いことが判明しました。これは血液を濁らせる『FⅧ因子』とよばれる成分がAB型の血液に最も多く含まれているからだと推測されています」(永田さん)
とはいえ、悪いことばかりではない。2002年にアメリカで行われたさまざまな血液型の人にノロウイルスが含まれた水を飲んでもらう実験では、AB型がいちばんノロウイルスの感染リスクが低いという結果も出ている。
「その実験では、ノロウイルスにかかりやすかった人はO型で、AB型はまったくかからなかった。というのも、ノロウイルスは小腸から感染しますが、小腸表面にある抗原は血液型によって違う。AB型の抗原はノロウイルスの侵入を防いだと考えられます」(医療ジャーナリスト)
とはいっても、ノロウイルスも変異を繰り返してさまざまな型に“進化”しており、すべてのノロウイルスに有効とは限らないため、注意する必要がありそうだ。
対処法は食べ物!血液型別体に合う食べ物・合わない食べ物
かかりやすい病気がわかったところで、どう対処すればいいのだろうか。
まずできることは、口に入るものに配慮することだと藤田さんは言う。
「人間だけではなく、私たちが口にする肉や野菜にも血液型物質は存在します。それが自分の血液型と合致すれば体に合いますが、そうでなければ消化のために無用なエネルギーが使われたり、アレルギー反応を起こしたりすることがあるのです」(藤田さん・以下同)
例えば、A型の人は抗B型物質を持つ豚肉やうなぎは体に合うが、抗A物質を持つ羊肉やはまぐりとは相性が悪い。B型の人はまったく逆になる。O型はごぼうやキャベツ、里いもなどの野菜と相性がよく、牛肉や馬肉は体に合わない。なんとAB型は体に合わない食べ物は特にない。それは抗体を持たないがゆえだ。
とはいえ、これらの食べ物をいつも避けなければならないわけではない。
「きちんと消化されれば体に合わない食べ物であっても、問題はない。ですが、最近の日本人は過食・偏食、不規則な生活、精神的なストレス、抗生物質などの薬の服用によって、病気ではないが体に不調を感じる“未病”の状態にある人が多い。
そういった状態で体に合わないものを食べると、悪影響を受けやすい。血液型に合う食べ物は何か、知識として蓄えておき、体の調子と相談しながら、必要に応じて食べ物を選べばいい」