プロアスリートも実践!<うで体・あし体>タイプ別「体の不調を防ぐ体の動かし方」を専門家が指南
何をするにも始まりは「呼吸」から
【うで体】
動作の始まりでは、必ず一呼吸入れてみましょう。視線は下向きで、吐き出した空気と一緒に、体に入っていた余計な力を出すイメージで。
フッと一瞬で吐かず、フーッと時間をかけることで、徐々に背中が丸まり、上半身がリラックスします。腕はだらりと下ろして。
【あし体】
少しずつ胸を張るように、肘をうしろに引くようにして、息をゆっくりと吸い込みます。なるべく視線は上向きにして。
吸い込んだ空気を肺の中にとどめて、体の内側から上半身を固めて腰を入れ、背中に軸を作るイメージで。
手を握って歩くうで体、パーで歩くあし体
日常生活を送る上で、歩くことは欠かせません。目線は水平より下にして、上半身を前傾姿勢に。背中が少し丸まっているくらいがベストです。
腕をうしろに大きく引くことを意識して、曲げた肘で背中側にある太鼓を叩くようなイメージで。手を軽く握ることで肘を引きやすくなります。
【あし体】
健康増進のために「まずは歩こう」と考える人も多いでしょう。目線はやや上を向き、胸を張って腰から背中、頭までがまっすぐになるようにします。
腕を体の前で、前方に押し出すように振ることを意識します。上半身、特に肩や腕に余計な力が入らないよう、手は脱力を意識しつつパーにします。
やみくもに足を上げるのは×
【うで体】
加齢とともにやってくる下半身の衰えは、重大なケガにつながりかねません。踏み出した足を地面につけるときは、かかとから。すり足気味で構わないので、歩幅を広く
足の親指の付け根にある母指球やつま先に重心があることを感じてしっかり力を込め、地面をうしろに押すように意識します。
【あし体】
地面をしっかり蹴って膝を上げることを意識します。歩幅はせまくても問題ありません。
膝の裏を押されているイメージをすると、足の動きがスムーズになります。上げた足のつま先を下に向けると、より膝が上げやすくなるでしょう。
ハンドバッグは持ち方で疲労度が変わる
【うで体】
外出の際のハンドバッグの持ち方が、体全体にも影響を及ぼしています。うで体の人が右手でバッグを持つ場合、手のひら全体を使って、握り込むように。
POINT:うで体の人が左手で持つときには、指先に引っかけるようにします。
【あし体】
あし体の人が右手で持つときには、指先に浅くかける程度に。買い物の際に使うスーパーのカゴやビニール袋でも使えるテクニックです。
POINT:あし体の人が左手で持つときは、手のひらでしっかりと握りしめるようにします。
うで体は「下り」、あし体は「上り」で階段運動の効果アップ
【うで体】
日常生活に運動を取り入れようと、意識して階段を使う人も多いはず。重心がつま先にあるうで体は、下りの方が足運びが滑らかになり、運動効果アップ。
太ももの筋肉はブレーキの役目を担っています。しっかりと膝を伸ばしてから足をつけることで、足腰を支える太ももを鍛えることができます。
【あし体】
かかと重心のため足を高く上げることができるので、大変と思いがちな階段の上りも楽しく利用できるでしょう。
階段の上りは苦しくなると腰を曲げて前傾姿勢になりがちですが、そんなときこそせすじを伸ばしてかかと重心で。
うで体=高め枕、あし体=低め枕で安眠
【うで体】
人間は、人生の3分の1を「睡眠」に費やしていますから、寝具選びは重要です。うで体は高さのある枕を使い、睡眠時も、直立したときの首の前傾をキープできるのがベストです。
硬めのマットレスを選ぶことが毎日の熟睡につながります。
【あし体】
頭の位置がうしろ寄りのあし体では、枕を使うことで肩こりや首痛を招いてしまうことがあります。低い枕を選ぶことが重要。人によっては、たたんだタオルや、「枕なし」でも構いません。
反り腰の背中や腰をそっと受け止めるために、マットレスは柔らかめのものを選ぶのがいいでしょう。
「うで体・あし体」鴻江理論で一生自分の足で歩ける体へ
多くのトップアスリートを支える独自の考え方を一般化。7つのチェックポイントを設けて自分が「うで体」と「あし体」のどちらのタイプかを見極めた上で、日常のさまざまなシーンをあげ、タイプに合った「体の動かし方」を詳細解説。
さらに、タイプ別のおすすめストレッチも図解入りで解説しています。本書の内容を実践すれば、「一生自分の足で歩く力」が手に入ります。
健康寿命を延ばし、いつまでも元気でいるためのエッセンスがこの一冊に!!
『一生歩ける喜び「うで体・あし体」鴻江理論で人生が変わる』(小学館刊・発売中)
取材・文/祓川学 イラスト/内山弘隆
※女性セブン2024年2月1日号
https://josei7.com/
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