足のむくみ「患者の9割に”抜け道血管”」足湯や着圧ソックスは逆効果【医師解説】
足のむくみを解消するために、手っ取り早いのは足の甲の抜け道血管の弁が開かないよう固定する方法。テープで圧迫することにより血流量が減り、むくみ解消に!
【1】テープはドラッグストアでも売られている裏がくっつくタイプの自着性の伸縮包帯(5~7cm幅で1本数百円程度)がおすすめ。図のように、抜け道血管の上の部分に巻き付ける。
【2】小指の付け根にテープを貼り、そこを始点に真横に引っ張り、手で押さえながらきつめに巻く。
【3】3~5周ほどきつめに巻いたら、押さえつけるようにしてからとめる。
むくみが解消されない場合は急いで病院へ
紹介した方法を試しても、むくみが解消されない場合は、急いで医療機関を受診しよう。
「足の甲テーピングをしても改善されないのであれば、危険信号です。皮膚が黒ずんでいる、実際に静脈瘤ができてしまっている、足の皮膚にかゆみが出てきたときは、急を要します。かゆみがあるのは、リンパ液がアレルギーを起こして、皮膚に影響を及ぼしている状態。そのリンパ液が末梢神経を侵してしまうと、神経に傷がつき、神経痛の原因にもなります。一度傷ついた神経は、元通りにならないため、手術が必要です。手術はレーザーで行うため、日帰りも可能なので、かかりつけ医に相談し、専門の病院を紹介してもらうなどして、一刻も早く受診をしましょう」(佐藤さん)
下肢静脈瘤の診察は、血管外科か心臓血管外科のある病院で受けることができる。
教えてくれた人
佐藤達朗さん/サトウ血管外科クリニック院長。
著書に『下肢静脈瘤は「足の甲テーピング」で9割よくなる! 足のむくみ・こむら返りは“抜け道血管”が原因だった』(河出書房新社)ほか。取材・文/廉屋友美乃 イラスト/STOMACHACHE.
※女性セブン2021年11月21日号
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