大好きなおばあちゃん(101歳)が介護施設に入居「ぼんやり・しゃっきりの波」と面会時の対応【作者が明かす】
富山で暮らすイラストレータ、たばやんさんのおばあちゃんは、101歳の半ば、入院をきっかけに介護施設で暮らすことに。幼い頃からおばあちゃん子だったたばやんさんは、心が引き裂かれるような寂しさを感じて…。初めての施設暮らしを経験したおばあちゃんの変化と面会時のエピソード。【全5回の第4回】
プロフィール/たばやん
富山在住のイラストレーター。女性誌やウェブ媒体など多くのメディアで活躍中。温かいタッチで人物をいきいきと描く作風で人気に。『2万人以上が暮らした 日本一の認知症グループホームの365日』(メディカル・ケア・サービス)でイラストを担当するなど、書籍・雑誌でも活躍。101歳のおばあちゃんの日常を描いた「おばあちゃんと一緒」をXに投稿し、注目を集めている。https://x.com/obaatyanntoissy ※コミックには、たばやんさん=ユキちゃん、おばあちゃん=ヤス子さんとして登場。
介護施設に入居して間もなくのこと
幼少期からずっと一緒に生活をしてきたおばあちゃん。いつかこんな日がくるかもしれない」と思ってはいたのですが、それは100歳を超えたある日のことでした。
おばあちゃんは100歳の半ば、入院をきっかけに介護施設(老人保健施設)で暮らすことになりました。私にとって意外だったのは、おばあちゃん自身が、施設入所をあっさりと受け入れてくれたことです。
暖かく空調が整った空間で、専門家による介護を受けられることに、祖母はきっと絶対的な安心感を覚えたのかもしれません。
また、家から直接施設に移るのではなく、入院先からそのまま施設へ移ったことも、環境の変化が緩やかで、抵抗が少なかった要因かもしれません。
おばあちゃんの「波」
家族が恐る恐る入所の話を切り出すと、すぐに快諾してくれたおばあちゃん。しかし、施設で暮らすことになった当初、なんだかぼんやりとしていて不思議な発言を繰り返すことがありました。
医師がいうには、環境が変化したときなどに現れる「せん妄」という症状で意識が混乱していたようです。
「だんだんと弱っていくおばあちゃんの姿を見届けなければ」と勝手に覚悟を決めていたのですが、2週間がすぎ、また2週間と時間とともに環境に慣れていきました。なんだかボーッとしていたと思ったら、今度はハイテンションになったりして「波」があるようで…。
最近のおばあちゃん
最近のおばあちゃんはとっても元気で、施設で開催されるちょっとしたゲームにも積極的に参加しているようです。面会時間が15分と限られているので、会えたときはいつもぎゅっと手を握り合って幸せを噛みしめながら、おしゃべりをしています。
文・漫画提供/たばやん
