健康学の専門家が提案する「赤いスープ」って?生活習慣病の予防やアンチエイジングも
「トマトが赤くなると医者が青くなる」と、昔から言われているが、近年、真っ赤な野菜の効能が次々に発表されている。専門家曰く、この赤い野菜をたっぷり使った「赤いスープ」はいいこと尽くめだという。今健康志向の高い人たちの間で話題になっている“まごはやさしい”。も、同時に摂れる「赤いスープ」について詳しく見て行こう。
赤のスープで体内バランスを
<国際医学雑誌『ニュートリエンツ』では、トマトのリコピンなど食品中の抗酸化成分が皮膚の光老化を緩和するために必要不可欠だと発表>
<赤パプリカの赤み成分であるキサントフィルの抗酸化作用はにんじんが含むβカロテンの50倍以上>
<唐辛子の定期的な摂取であらゆる病気リスクが25%減>
近年、「真っ赤な野菜」の効能が次々に明らかになる中、東海大学健康学部准教授の森真理さんがすすめるのはこれらの野菜をふんだんに使った「赤のスープ」だ。
「トマトや赤パプリカといった抗酸化作用の強い野菜がふんだんに含まれていることに加え、健康にいい和の食材の頭文字である“まごわやさしい”のうち6つが無理なく摂れる健康スープです」(森さん)
◆まごはやさしい
「ま」=豆類
「ご」=ごま
「わ」=わかめ
「や」=野菜
「さ」=魚
「し」=しいたけ
「い」=いも類
「ま」の「豆類」を豆乳で、「わ」の「わかめ」などの海藻は「昆布だし」、「や」の「野菜」をトマトとパプリカで、「さ」の「さかな」は「かつおだし」、「し」の「しいたけ」などきのこ類は「ぶなしめじ」、「い」の「いも類」を「じゃがいも」でそれぞれ補うことができるのだ。
「これらの食材はカリウムが豊富なため、適塩の味付けで体内のナトリウムとカリウムのバランスが整いますし、食物繊維が多いことから、生活習慣病の予防にもなります」(森さん)
「赤のスープ」の効果
心筋発作リスク40%ダウン↓
地中海心臓センターの発表によれば唐辛子の定期的な摂取により、心筋発作のリスクが40%下がるなどあらゆる病気リスクが低下することが明らかになっている。
「赤のスープ」作り方
完成したスープは常温に近いため、お好みで温めたり冷やしたりするのもおすすめ。
【作り方】(2人分)
【1】トマト1/2個(100g)はざく切り、玉ねぎ1/4個(50g)、じゃがいも・赤パプリカ各1/6個(25g)は薄切りにする。
【2】耐熱容器に昆布(約4cm角)とかつおぶしを粉砕したかつお粉(小さじ1)、【1】としめじ40gを入れて水100mlを加え、ラップをかけて600Wの電子レンジでじゃがいもが軟らかくなるまで5~7分ほど加熱する。その後、昆布は抜いておく。
【3】冷ました【2】と豆乳1/2カップ、お好みでチキンブイヨン2gを合わせてミキサーかブレンダーでピューレ状にする。
【4】器に、スープの半量を盛りつけて糸唐辛子少量をトッピングする。もう1人分も同様に盛りつける。
豆乳を入れることで大豆成分をあわせて摂ることができるのもうれしい。
教えてくれた人
森真理さん/東海大学健康学部准教授
撮影/矢口和也
※女性セブン2021年9月30・10月7日
https://josei7.com/
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