しらいのりこさんの“えびフライ弁当”レシピ|実家の仕出し弁当が料理の原点
人気料理家のしらいのりこさんは「実家のお弁当作りを手伝いながら自然と母の味を学びました」という。米どころ新潟の、鮮魚店と仕出し屋を営む家庭で身につけた、美味しい「えびフライ弁当」の作り方を教えてもらいました。これぞプロのテクニックがいっぱいですよ。
しらいのりこさんの「えびフライ弁当」
実家が仕出しのお弁当を作る仕事をしていたため、自身のお弁当にもお店のおかずがよく入っていたという、しらいのりこさん。そのため、しょうが焼きとえびフライがメインなど、おかずが豪華なことも多かったそう。
「店は家族経営で忙しく、私も子どもの頃から手伝っていました。えびフライのえびの背を伸ばす工程もそこで覚えたのですが、おかげでいまや熟練の域に。一日で300尾の背を伸ばしたこともあったかな(笑い)。母が料理する様子も、手伝いの合間によく見ていました。
母が教えてくれるレシピは『しょうゆはお茶碗にこのくらい』といったざっくりしたものだったのですが、味を思い出しながら作ると、意外といまでも再現できるんです。舌の記憶って不思議ですよね」(しらいさん・以下同)
えびフライ
お弁当が豪華になるごちそうメインおかず。えびの背を伸ばして見た目もおいしく。
<作り方>(1人分)
【1】えび3尾は殻をむいて背ワタを取る。腹側に3か所切り込みを入れ、まな板に腹側を下にして置き、手で握るようにして背を伸ばす。塩・こしょう各少量を振る。
【2】小麦粉適量、溶き卵1/3個分、パン粉適量の順に衣をつけ、180℃に熱した揚げ油できつね色になるまで4分揚げる。
<ポイント>
「えびは腹側に数か所切り込みを入れると、伸ばしやすくなります。伸ばすときは、ぶちっと音がするまで両手で潰すようにするとスムーズ」
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すじこのおにぎり
おにぎりはあまり強くにぎらず、にぎる回数も少なめにするのがふんわりと仕上げるコツ。「定番の具はすじこ。地元新潟では、いくらよりすじこ派の人が多いんです」。
<作り方>
【1】すじこはひと口大に分け、ラップを敷いたバットに並べたら、ラップをかけて冷凍室へ。
【2】冷凍室から出したすじこはそのままおにぎりの具に。「食べる頃には解凍されて、ご飯にほどよくなじみます」
<ポイント>
凍ったら瓶などに入れて冷凍で2週間ほど保存可能。たらこやめんたいこも同様に冷凍保存できる。
ほうれん草とかにかまの卵焼き
青菜とかにかまを巻き込んだ、彩りにもなるおかず。かにかまの旨みがアクセント。友達のお弁当に入っていたのがうらやましく、「母にリクエストした」という思い出の一品。
<作り方>(1人分)
【1】ほうれん草1/4束はさっとゆでて3㎝長さに切り、かに風味かまぼこ2本はほぐす。溶き卵2個分、砂糖小さじ2、塩少量を混ぜ合わせる。
【2】卵焼き器に【1】の卵液1/4量を流し入れ、奥にほうれん草とかに風味かまぼこを並べ、奥から手前に巻く。あとは卵焼きの要領で作る。
<ポイント>
具は巻きはじめに加えるとバランスよく仕上がる。
ポテトサラダ
牛乳でまろやか!お弁当箱の隅まで詰められて、他のおかずの“枕”にもなる優秀おかず。
<作り方>(1人分)
【1】じゃがいも1個(150g)は皮をむいてひと口大に切り、さっと水にさらす。電子レンジ(600W)で2分30秒加熱してフォークで潰し、牛乳大さじ1を加えて混ぜ、冷ます。
【2】ハム2枚は1㎝角に切る。きゅうり1/4本は薄切りにして塩少量でもみ、10分おいて水気をしっかり絞る。
【3】【1】にマヨネーズ大さじ2、【2】を加えて混ぜ、塩・こしょうで味を調える。
→里いもの10分おかず4選|レンチン2分で皮むきもラクに!料理家・しらいのりこさん
教えてくれた人
料理家 しらいのりこさん
米どころ新潟の、鮮魚店と仕出し屋を営む家庭に生まれる。ご飯をこよなく愛し、夫とともに炊飯系フードユニット『ごはん同盟』としても活動。
撮影/澤木央子
※女性セブン2023年6月1日号
https://josei7.com/
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