ハシビロコウが動いた!踊った!? 希少カットだけを収めた写真集が話題「目が釘付けに」
じーっと“動かない”、そして独特な目つきと印象的な大きなクチバシをもつその特徴的な姿で多くの人を惹きつける鳥「ハシビロコウ」。このたび、この鳥の “動く”姿ばかりを集めた写真集が発売になった。
まるで踊っているようで、「神々しい」
ハシビロコウは、体長は110cm~140cm。翼を広げると250cmにもなる巨鳥だ。まるで置物か彫刻のように動かないことがSNSなどで話題になり、ここ数年大人気だ。
この写真集は、ハシビロコウ人気を牽引した『ハシビロコウのすべて』『ふたばPHOTOBOOK』(いずれも廣済堂出版)を制作したチームよって手掛けられた。
撮影をしたのは、これまで国内の動物園に何度も足を運び、ハシビロコウの姿を追い続けている写真家の南幅俊輔さん。
「突然動き出し、時には優雅に、時には激しい動作で、私にはまるで踊っているように映りました。エネルギーに満ちあふれた足や羽の動きは、閉塞感のある時代にあって神々しく輝いています」
と、なかなか見ることのできない“動くハシビロコウ”の数々をファインダーの収めた思いを熱く語る。
本書はオールカーラ80ページ。「スタスタ歩く」「激しく羽を広げる」「お辞儀する」「羽繕いをする」そして、「大きく羽を広げて飛ぶ」姿など、貴重なカットが満載だ。
大きく水しぶきを上げて、躍動感たっぷりに水を飲むフタバ(掛川動物園)、カシシ(那須どうぶつ王国)の羽は美しい振り袖のよう、ボンゴ(神戸どうぶつ王国)はエア縄跳びをするようにジャンプ、ブドウ(松江フォーケルパーク)の所作は前衛的!?…
国内の動物園で会えるハシビロコウを網羅
現在、国内の動物園で会うことのできるハシビロコウは、全12羽。本書では、その全ての名前、姿が紹介されている。1羽1羽それぞれに、羽の色や目の形などに違いがあり、個性豊かな表情で、読む者をじーっと見つめてきて、目が釘付けになる。
本書を片手に、早速ハシビロコウに会いに行きたくなること請け合いなのだが、せっかく行ってもタイミングが悪く、「彫刻のように動かない」なんてこともあるかもしれない。
そんな心配をする向きには、ハシビロコウが動き出す前のサインを解説する飼育スタッフのインタビューが役に立つだろう。
表紙を飾るのは、マリンバ(神戸どうぶつ王国)。鋭い目つきで羽を広げた様は、「こんな姿、見たことないだろ?」とこちらに語りかけてくるような迫力だ。
【データ】
『踊るハシビロコウ』(ライブ・パブリッシング)
1430円
撮影/南幅俊輔 記事構成/介護ポストセブン編集部