超有名店・ミシュラン店の「煮玉子」「ウフマヨ」を家で再現!極上の『ゆで卵』レシピ
『ゆで卵』は、主役にも脇役にもなる小さな人気者。ゆで加減次第で、黄身はトロトロにも、ポクポクにも変化して、丸ごと煮たり、つぶして使ったり…と、その日の料理に合わせて自由自在に姿を変えてくれる。ゆで卵を使った料理が人気の超有名3店の味を、店主のみなさんに教えてもらいました。シンプルで素朴な味わいだからこそ、作り手によって調理法は無限大。おうちで、あの味を再現してみて!
好日 煮玉子らあめん
蒸して仕込む、女将こだわりの黄金色の卵!
東京・東中野にある『好日』はミシュラン・ビブグルマンに2015年より3年連続選出された隠れた名店。女性に人気の『煮玉子らあめん』(800円)は、特製の煮汁に2晩じっくり漬けた煮卵が、焼豚にも負けじと輝いている。
「1度に仕込む卵は80個。中華鍋で40個ずつ蒸しています。夏と冬で蒸し時間は変わるけど、大体6~7分蒸したら、冷水に勢いよく落として殻にヒビを入れ、水の中で一気にむきます。スタッフはみんなベテランだから10分くらいでむき終わっちゃう」
と、開業以来、20年間店を切り盛りする店主の宗松由美子さん。毎朝店で仕込む自家製麺に、鶏と和風だしが効いた澄んだスープ、そこに旨みが染みたむっちりと濃厚な煮卵を浸す幸せ…おいしい競演がこの一杯に詰まっている。
<材料>
新鮮で味の濃い卵を厳選。茨城県の養鶏場から週2回直送してもらう。
<作り方>
【1】中華鍋で卵を6~7分蒸す。蒸し上がったら、冷水に勢いよく落として殻にヒビを入れる。水の中で殻をむく。
【2】独自のだしに昆布、しょうゆなどを入れて煮出し、蒸した卵を2晩漬け込む。
【3】糸で煮卵をタテに切る。「卵は糸で切るのがいちばん」と宗松さん。吊るした糸でスパッとカット。
【4】卵を開くと中から黄金色の半熟の黄身が顔を出す。トロトロ加減も絶妙!ラーメンに添えれば完成。
■好日
住所:東京都中野区東中野1-53-7 MKハウス1F
ル・ブション・オガサワラ
自家製マヨをたっぷりまとった禁断のゆで卵。
“ウフマヨ”とは、フランス語で“卵とマヨネーズ”。リヨン料理を味わえるこの店の前菜として人気の一品だ。シェフの中野翔平さんは、「ゆで卵は黄身がゆるすぎても、硬すぎてもダメ」と、7分のゆで時間にこだわる。卵に粗めの岩塩を振り、生クリームを加えたさわやかなマヨネーズをたっぷり。パセリ、パプリカパウダー、オリーブオイルを振れば、主役級の一皿のできあがり!『ウフマヨ』(650円)。
<作り方>
【1】卵は大きめのLサイズ。酢と塩を入れ、沸騰後7分ゆでる。
【2】ゆでたら氷水で急冷し、黄身に熱が入るのを防ぐ。
【3】流水をかけながら殻をむくと、つるんとキレイに。
【4】自家製マヨネーズは生クリーム入りで酸味がまろやか。
■ル・ブション・オガサワラ
住所:東京都渋谷区円山町13-16 BNKビル1F https://bouchonogasawara.favy.jp/
喫茶 アメリカン タマゴサンド
そびえる卵はマスターの心意気!
コロナ禍でも連日行列ができる、銀座の喫茶店。みんなのお目当ては、驚くほど具沢山な『タマゴサンド』(600円)。毎日600~700個の卵をゆでてはむき…1か月に使う卵は1tにもなるという。店主の原口誠さんが作るのは、水から15分以上しっかりとゆでた固ゆで卵。パンの上に豪快に盛られた卵サラダは、「お客さんに喜んで欲しい」という粋なマスターの心意気で溢れていた。
<作り方>
【1】水から15分以上ゆでて、店主好みのカチカチの固ゆで卵に。
【2】ゆで卵切り器を使ってカット。スライス時に白身を少量除き、黄身の割合を調整するこだわり。
【3】味付けはたっぷりのマヨネーズとこしょうだけ!混ぜ合わせれば卵サラダの完成。
【4】1日2回届く焼きたてパンを厚切りにして、卵を豪快にサンド。
■喫茶 アメリカン
住所:東京都中央区銀座4-11-7
撮影/深澤慎平、菅井淳子、北原千恵美
※女性セブン2021年9月23日号
https://josei7.com/
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