名店の目玉焼き秘伝のレシピ|ホテルニューグランドの麗しきフライドエッグほか3選
主役を引き立てる魅惑のバイプレーヤー『目玉焼き』。老舗ホテルから街の定食屋まで、愛され続けている目玉焼きを紹介。それだけでもおいしいのに、ほかの料理と組み合わさると、おいしさもテンションも上がるから不思議。名店こだわりの絶品をおうちでも楽しんで。
とんかつ八千代 チャーシューエッグ
市場で働く人たちの胃袋を満たしてきた伝説の目玉焼き!
100年以上続く、老舗とんかつ店の伝説のメニューが『チャーシューエッグ』(1500円)。焼豚の仕込みに2日かかるため、注文できるのは火、木、土の3日だけで、お昼前には完売してしまうという幻の一品だ。料理長の佐藤修さんも、実は市場で働く客の一人だったと話す。
「以前は築地の仲買でしたが、この味の虜になり、6年前から作る側になりました。もとのメニューはチャーシューだけでしたが、お客さんのリクエストで目玉焼きも一緒に出すようになって、人気が出たと聞いています。まずは焼豚をひと口食べてから半熟卵を絡めると、1皿で2つの味が楽しめますよ!」
豊洲に移転してもなお、早朝から市場で働く人たちのパワーの源になっている。
<作り方>
【1】卵はLサイズを2個使用。「卵は市場直送。豊洲でいちばんおいしい卵を届けてもらっています」(佐藤さん・以下同)。
【2】フライパンに卵を割り入れ、目玉の間に2日がかりで仕込んだ焼豚の厚切りを豪快にドンとのせる。
【3】水を入れたらふたをして蒸し焼きに。「お客さんに早く食べてもらえるよう、蒸して素早く仕上げます」。
【4】熟練の技で、焼ける音を聞き、黄身の色を見て焼き具合を判断する。焼豚の煮汁をたっぷりかけたら完成!
■とんかつ八千代
住所:東京都江東区豊洲6-6-1 豊洲市場7街区 管理施設棟3F
ホテルニューグランド ル・ノルマンディ(タワー館5F) フライドエッグ
見惚れるほどの麗しさ。マッカーサーも食べたかも!?
横浜の老舗ホテル、ホテルニューグランドのル・ノルマンディ(タワー館5F)で変わらぬ人気を誇っているのが、『フライドエッグ』(1210円、税・サービス料込み)。料理長の花木洋一郎さんは「好みの焼き具合にお応えしますよ」と、笑顔で話す。昭和2年に開業し、横浜の歴史を見守ってきたホテルには、ある逸話が残っている。戦後日本に上陸したGHQの最高司令官・ダグラス・マッカーサーは同ホテルに宿泊し、卵を2つ注文したという。
「彼は毎朝卵を2つ食べる習慣があったそうですが、戦後間もない時期で、横浜中を探しても卵は1つしか見つからなかった。彼は食糧難の日本を憂い、日本の食糧には手を出さないよう命令したそうです」(花木さん)
<作り方>
18cmのフライパンに卵を2つ割り入れ、直火で1分ほど焼いてから、160℃のオーブンで4分加熱して、しっとりツヤツヤに仕上げる。
<おすすめの食べ方>
おすすめの食べ方は、白身にだけ塩を振り、黄身にナイフを入れ、とろける黄身を白身に塗る。ピュアな黄身を濃厚なソースとして味わえる。
■ホテルニューグランド ル・ノルマンディ(タワー館5F)
住所:神奈川県横浜市中区山下町10 https://www.hotel-newgrand.co.jp/le-normandie/
レストラン サカキ ハンバーグ(目玉焼きトッピング)
真ん丸卵とハンバーグが相思相愛!
シェフの榊原大輔さんは東京・京橋で続く老舗洋食店の4代目。南フランスにて4年間の修業時代、日本を思い出しながら食べる半熟の目玉焼きご飯が何よりのごちそうだったと当時を振り返る。
「お店では+50円で目玉焼きをどの料理にもトッピングできます。なかでも相性抜群なのはハンバーグ(1150円)。約8割の人が目玉焼きも一緒に注文されますね」
目玉焼きは丸型で厚みを出してふっくらと焼き、ハンバーグとぴったりの大きさに。黄身を絡めると…最高!
<作り方>
【1】小さめの丸い金型をフライパンの上に置き、卵を小皿に割ってから入れる。
【2】丸い型を手で動かし、黄身を中央に寄せる。そのまま中火で2分ほど焼く。
【3】弱火にし、フライパンを傾けても黄身が動かなくなるまで焼いたらOK!
【4】型に沿ってナイフを入れ、卵を静かに取り出す。仕上げに黄身に塩を振る。
■レストランサカキ
住所:東京都中央区京橋2-12-12 http://www.r-sakaki.com/
撮影/深澤慎平、菅井淳子、北原千恵美
※女性セブン2021年9月23日号
https://josei7.com/
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