健康寿命1位へ「長野県」の秘密|そば店が多い、魚代わりにおやき、野沢菜漬けの力ほか
真面目で“ずく”があるから健康
極めつきは、長野の県民性。塩尻市の担当者が言う。
「長野県の県民性は真面目でずく(根気、やる気)があるといわれます。決めたことは継続する、という持ち前の生真面目さが健康づくりにも生かされていると感じます」
鎌田さんも声を添える。
「本当に長野県は真面目な人が多い。私が赴任した当初も、『若い医者が偉そうなことを』と思われかねないところを、素直に聞いてくれた。いまでも講演などで『えごまにはオメガ3系脂肪酸が入っていて健康にいい』なんていうと、栽培する文化が消えかかっていたのに、『先生に言われたのでさっそく庭に植えました』なんて報告してくれたこともあった。そんな素直で真面目な人たちだったからこそ意識改革ができ、健康県になれたという側面もあると思います」
白澤さんも、長野県民は勉強家が多いと話す。
「高齢者の就業率が高いこと、また図書館や公民館の数が多いことなども健康に関係しているのかもしれません。図書館や公民館などの施設は、生きがいにもつながります。脳や感情を刺激して心が前向きになり、脳も若返ります。そして、長野の人はもともと勉強好きなんですよ。『これを勉強してきてください』と言うと、真面目に勉強してくる。一方、東京ではまず考えられなかった(笑い)。まさに県民性です」
毎日ずくを出して野菜を意識して摂る習慣をまねたい。
※女性セブン2020年9月17日号
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