死を招く誤嚥性肺炎を防ぐ のみ込む力を鍛えるトレーニング法
メニュー2:シャキア・トレーニング
アメリカのシャキア医師が考案。のどの筋肉を鍛える訓練法として世界各国で行われている。首とのどの筋肉全体に力が入り、喉頭挙上筋群が効率よく鍛えられる。ただし、頸椎症など首に疾患のある人や、高血圧症の人は行わないで。5~10回を2~3セット。
1.枕を使わずに仰向けになり、力を抜いてリラックスする。
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2.両肩を床につけたまま、ゆっくり頭だけ上げてつま先を見る。できるだけ頭を高く上げたら30秒~1分間そのまま静止し、ゆっくりと頭を下ろす。
【2】呼吸トレは、ペットボトルや吹き戻しをふくらませるなどして、肺活力を鍛える運動。呼吸機能が向上すると、のみ込む力も鍛えられる。
Lesson2 呼吸トレーニング
のみ込む力をアップさせるには、呼吸機能の改善も必須。呼吸が浅い人や肺活量が落ちている人は、のみ込んだ直後に息を吸ってしまうため、誤嚥しやすいこともある。ゲーム感覚で楽しめて、呼吸機能を向上させることのできる、簡単なトレーニングにさっそく挑戦してみよう!
メニュー1:ペットボトル体操
空のペットボトルを口にくわえて、思いっきり息を吸って凹ませる。次に、息を吐いてパンパンにふくらませる。柔らかい素材の500mlのペットボトルから始めて、慣れたら1リットルサイズや硬めの材質のボトルに挑戦してみて。5回。
メニュー2:風船ふくらまし
1日1回を目安に風船をふくらます。慣れてきたら回数を増やす。肺活力が落ちて風船をふくらますのが難しい場合は、おもちゃの「吹き戻し」(下イラスト)でも◎。1回。
メニュー3:吹き矢
新聞紙をピンポン玉くらいの大きさに丸めてテープで巻き、ラップの芯などに詰めて手作り吹き矢を作る。空のペットボトルなどを的にして、離れた場所に置き、勢いよく息を吐いて筒からボールを飛ばして的を倒す。高齢者でもゲーム感覚でトレーニングできる。
メニュー4:口すぼめ呼吸
口をすぼめてゆっくり息を吐き、肺の中の空気をすべて出し切る。その後、鼻からゆっくり息を吸う。吐く時間は吸う時間の2倍を目安に、お腹に手を当て、お腹の動きも確認しながら行う。1~2分。
【3】発声トレは、声を出すことで、のど仏の筋肉と肺の機能を同時に鍛えられる効率のよいトレーニングだ。