腸を劇的に若返らせる食べ方・生活習慣・運動ワザ|腸内年齢のチェックリスト
※Q1~18で最も自分に近いものを選んだら、各項目の点数を合計する(Qごとに答えを紙に書いておくと計算しやすい)。その点数と実年齢を足した数字があなたの腸内年齢。合計−30才も夢ではない。
Q1.ふだんの便の色は?
【A】 黄土色 【B】 茶色またはごげ茶色【C】 黒に近い茶色
Q2.ふだんの便の形は?
【A】 太く長いバナナのような形【B】 バナナより小さめ(細い)【C】 水っぽい、コロコロ
Q3.トイレに行く時に便意は?
【A】 毎回強く感じる【B】 それほど感じないことがある【C】 トイレに入ってからも感じない
Q4.1週間に便が出る頻度は?
【A】 ほぼ毎日【B】 3~5回【C】 2回以下
※Q1~4【A –3点、B 0点、C 3点】
Q5.トイレに入ってから便が出るまでの時間は?
【A】1分以内【B】1~3分【C】3分以上
Q6.便が出る時間帯は?
【A】毎日同じ【B】ほぼ同じ【C】バラバラで不規則
Q7.便をしたあと、残便感はある?
【A】ない【B】時々ある【C】よくある
Q8.便のにおいは?
【A】 臭くない【B】 時々臭い【C】 毎回臭い
※Q5~8【A –2点、B 0点、C 2点】
Q9.運動の回数は?
【A】 週2回以上【B】 週1回以下
Q10.睡眠時間は?
【A】6時間以上【B】6時間未満
Q11.ストレスは?
【A】あまり感じない【B】よく感じる
Q12.朝食は?
【A】必ず食べる【B】食べないことが多い
Q13.食生活は?
【A】どちらかというと野菜中心【B】どちらかというと肉中心
Q14.食事の時間、回数は?
【A】毎日3食規則的【B】不規則
Q15. 発酵食品はどれくらい食べる?
【A】毎日食べる【B】あまり食べない
Q16.リラックスする時間は?
【A】意識的に作っている【B】あまり時間がない
Q17.喫煙する?
【A】吸わない【B】吸っている
Q18.1日に水を飲む量は?
【A】1L以上【B】1L未満
※Q9~18【A –1点、B 1点】
●計算方法
Q1~4【A –3点、B 0点、C 3点】、Q5~8【A –2点、B 0点、C 2点】、Q9~18【A –1点、B 1点】
Q1~18の合計点数(点)+ 実年齢(才)= あなたの腸内年齢(才)
※小林暁子さん著『2週間で腸が若返る! 美腸ダイエット』を参考に女性セブン編集部が作成
腸の仕組みを知る
小林さんは、「私は腸が変わって、人生も変わった」と語る。
「医学生だった20代の頃は、ひどい便秘や肌荒れ、体調不良に悩まされましたが、食事や運動で腸が変わり、とても健康的になりました。たとえ腸が実年齢より年を取っていても、日常生活のケアによって若返らせることは充分可能です。いくつになっても“腸のアンチエイジング”をあきらめてはいけません」(小林さん)
まずは、腸の仕組みを知っておきたい。腸は口から肛門まで続く管状の消化管の一部で、大きく「小腸」と「大腸」に分かれる。小腸は胃で消化しなかった栄養素などを消化吸収し、大腸は消化物を便にする。「消化・吸収・排泄」によって体内を健康に保つことが腸の仕事となる。
そんな腸内には300種類、100兆個以上の腸内細菌が生息する。重さに換算するとおよそ1.5kgもあるとされ、脳や肝臓よりも重い。無数の腸内細菌が腸内にびっしりと棲みつく様子は、花畑を意味する「フローラ」から取って、「腸内フローラ」と呼ばれる。
「“お花畑”を構成する腸内細菌は3種類。人間の健康維持をサポートする『善玉菌』(ビフィズス菌、乳酸菌など)、増えすぎると腸内を腐敗させて、老化を促進するなどの害を及ぼす『悪玉菌』(ウェルシュ菌、ブドウ球菌など)、その時々で優勢な側につく『日和見(ひよりみ)菌』です。日和見菌は、腸内で善玉菌が増えると善玉菌に変わり、悪玉菌が増えると悪玉菌に変わります」(小林さん)
腸内年齢を若く保ち、健康をキープするには、善玉菌が悪玉菌より優勢な状態を保つことが必要になる。
「3つの腸内細菌の理想的な比率は、おおよそ善玉菌2・悪玉菌1・日和見菌7とされており、最近はさらに細分化されています。ただし腸内細菌は常に腸内で激しい縄張り争いをしていて“勢力図”が変わりやすい。しかも乳幼児の頃はほぼ善玉菌しかいませんが、腸内フローラは、加齢とともに悪化しやすく、中高年以降は善玉菌が減って、老年期になると悪玉菌が急増する傾向にあります」(小林さん)
腸内細菌のバランスは、人間の健康を大きく左右する。
「腸には、人間の体の全免疫細胞の7割が集中しています。そのため、腸内細菌のバランスが崩れると免疫力が低下して、風邪や胃腸炎などの感染症になりやすくなる。さらに、不調が長期にわたると、がんなど重篤な病気になるリスクが増します」(小林さん)
とりわけ注意したいのは、腸内フローラが「脳」に直結することだ。
「自律神経と脊髄神経を通じて腸と脳はつながっていて『腸脳相関』と呼ばれるコミュニケーションを密に取り合っています。緊張するとおなかが痛くなったり、腸の調子が悪いとイライラするのはそのためで、“腸は第2の脳”と呼ばれているほど。実際に腸内環境がよくなると、精神を安定させて“幸せホルモン”といわれるセロトニンの分泌が増えることもわかっています」(佐古田さん)
腸の調子が整ったら、それまでのイライラや不眠、気分の落ち込みが治るといった例は少なくない。腸内フローラのバランスは人間の気分や感情まで左右するのだ。
さらに、アルツハイマー型認知症にも腸が関係していることが東京大学の名誉教授・光岡知足さんらが行った研究によりわかっている。健康な高齢者と比べ、アルツハイマー病の高齢者の腸内には悪玉菌が多く、善玉菌が少なかった。
「腸内フローラの異常は、細菌の毒素や細胞壁の侵入を介して、脳の炎症を悪化させたり、神経細胞ネットワークの乱れやホルモンの異常を引き起こすことで、アルツハイマー病を悪化させたりします」(佐古田さん)