「洗濯ばさみ健康法」1日1分挟むだけ!夜寝る前にやれば翌朝すっきり【鍼灸師監修】
「手指鍼」の基本となるすべての指先と付け根を刺激し、体の内側から元気を引き出す万能の挟み方。就寝前に行えば寝ている間に疲れがとれ、起床時に行えばすっきり目覚めて頭がさえ、一日を快適に過ごすことができます。
免疫力 全身の血液やリンパ液の流れを促す
【1】爪の生え際(井穴(せいけつ))
「井穴」は手指の爪の生え際にあるツボで、刺激することで自律神経を調節し、精神的な疲労などの回復に効果があるとされている。
【やり方】
洗濯ばさみの先端が爪の付け根にくるようにして、爪の両側を洗濯ばさみで30秒~1分挟む。反対側の手も同様に行う。
【2】手指の股(八邪(はちじゃ)と魚際(ぎょさい)、後(こうけい))
手指の股にあるツボ「八邪」は、血管を拡張して血流を促し、手の冷え改善に即効性がある。「魚際」はのどの痛み、「後谿」は肩こりや目の疲れなどに◎。
【やり方】
親指から小指までの指の股4か所と、親指と小指の付け根を30秒~1分挟む。反対側の手も同様に行う。
【3】手の爪の真下(五安穴)
爪と第1関節の間にあるツボ「五安穴」にも、全身の血流促進効果がある。リンパ液の巡りも整い、不快症状が軽減される。
【やり方】
爪と第1関節の間を、指の横側から洗濯ばさみで挟み、30秒~1分キープする。反対側の手も同様に行う。
効果を高めるQ&A
ただやみくもに洗濯ばさみで挟んでも、痛みを感じるだけで健康効果がなければ意味がない。効果を高めるために気をつけたいポイントを解説します。
Q:いつ行うと効果的?
A:一日のうち、いつ行ってもOK。痛みや不快な症状がある場合は、それを感じたときに行うとよい。疲労や体調不良のときにもおすすめ。就寝前に行うと、翌日に疲れを残さずすっきり目覚める。
Q:痛すぎて挟めない場合は?
A:最初は強い痛みを感じる人もいるが、それは効いている証拠。数秒挟んで外すを繰り返し、トータルで30秒~1分を目標に行うこと。続けるうちに痛みはなくなり、同時に症状も改善されていく。まったく痛みがない場合は、挟む場所を間違えている可能性があるので、場所を変えて試してみて。
Q:うっ血してきたら?
A:指先や、挟んだ周囲が紫色になった場合はうっ血しているので、すぐに外すこと。外した後に挟んでいた部分を軽くもんでおくといい。
Q:どのくらいで効果が出る?
A:洗濯ばさみ健康法の特徴は即効性。1回行うだけでも手や体が温かくなる、体や気分がラクになるなどの実感があれば効果を発揮している証拠。ただし慢性的な痛みや不快症状の場合は繰り返すことで効果が出てくる。
Q:どんな洗濯ばさみを使ったらいい?
A:洗濯ばさみはどんなものでもいいが、先端が四角くとがっていたり、つまむ部分の角度が狭いと、挟んだときに痛みを強く感じてしまう。つまむ部分の角度が広く、口が大きく広がるものは挟みやすい。痛みが少ない以下の3品がおすすめだ。
★ランジェリー用
先端が丸く、洗濯物に跡がつかないようなソフトに挟むタイプは、痛みもソフト。
★ラバー(ウレタン)付き
挟む部分にラバーやウレタンなどの素材が使われているものは、挟む力はしっかりあるのに痛みは少ない。
★大きめの竿ピンチ
物干し竿ごと挟むタイプのものは、手のひらの中央部分を挟むのに適している。
教えてくれた人
松岡佳余子さん/鍼灸師
取材・文/山下和恵 イラスト/いばさえみ
※女性セブン2023年3月2・9日号
https://josei7.com/
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