1回1分で腰痛、肩こりも改善!家で簡単にできる洗濯ばさみ&輪ゴム健康法
輪ゴムや洗濯ばさみを手や指につけるだけの健康法は、紹介するたび、「簡単で、効果を実感しやすい」と好評を博してきた。どちらも東洋医学に則った自分でできる健康法で、手を刺激することで全身の不調を改善できるのが特徴だ。
家にこもっているときにぴったりの健康法「輪ゴム」「洗濯ばさみ」
コロナ禍で自宅にこもりっきりの昨今、家族以外の誰にも見られず、座りっぱなしでも、家事をしながらでもできるこの健康法は、まさにもってこい。
ともに1回1分ほどでOK。即効性があるので、自分に合う方、もしくは合わせワザでぜひ試してみてほしい。
輪ゴムや洗濯ばさみといった身近にあるものを使う健康法を考案したのは、鍼灸師でアジアン・ハンドセラピー協会理事の松岡佳余子さんだ。
「これらの健康法は、経絡とツボにアプローチする一般的な鍼灸治療に加え、手や指のツボを刺激する『手指鍼』による施術経験から生み出したもの。一定の圧で、経絡やツボが刺激できるのが利点です」(松岡さん・以下同)
東洋医学では“手は全身の縮図”といい、手を刺激すれば全身に影響が及び、血液やリンパ液の流れが整い、痛みや不調が改善できる。
《手と体の相関図(左手)》
輪ゴムは内径38~44.5㎜の一般的な輪ゴムを使用。巻きつけることで複数のポイントを一定の力で刺激し続けられるのが特徴だ。
「圧迫が気持ちよく感じられる強さで巻き、1回1分ほどで外します。巻いた部分に痛みを感じたり、うっ血したら、すぐに外すこと。これさえ守れば、1日に何度かけたり外したりしてもかまいません」
洗濯ばさみは、手の皮膚を引っ張ってはさむため、ツボだけでなく、血管にも刺激を与える。
「症状が重かったり、血流が悪いと強い痛みを感じることがありますが、がまんできなければすぐに外してOK。数秒はさんで外す、を数回繰り返せば5回ほどで慣れ、1分間はさめるようになります。上記の方法は、糖尿病の人20人に試したところ、全員の血糖値が低下しました」
“ながら”でできる健康法。体の変化を確かめつつ行って。ここでは、「腰痛」と「肩こり」を改善するやり方をご紹介。さっそく試してみて。
腰痛:骨盤を引き締め、腰痛を改善
●用意するもの:輪ゴム1本
手のひらで輪ゴムを交差させることで、骨盤を支えるベルトのような役割を。骨盤のゆがみが整い、腰痛はもちろん、下腹部やお尻の引き締め効果も。交差部分を親指で押圧すれば、内臓不調の改善に。
【1】輪ゴムに手を入れ、親指の付け根の高さに置き、手のひら側で2回ほどねじって輪を作り、親指以外の4本を通す。
【2】手の甲側の輪ゴムが平行になるように調整したら、手を10回握ったり開いたりする。
【3】輪ゴムを外す。
腰痛:手の甲側で腰椎を刺激
■用意するもの:洗濯ばさみ2~3個
骨格に対応している手の甲。中指の下から手首にかけては、背中~腰~尻に当たる部分。腰に対応するツボも連なっているので、この部分を刺激すると、腰痛を改善できると考えられている。
【1】手の甲の中指の付け根の下から手首までの皮膚2~3か所を洗濯ばさみではさみ、30秒~1分キープする。
【2】反対側の手も同様に。両手を同時に行ってもよい。
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在宅勤務や外出の自粛などで座る時間が増えたり、パソコンやスマホを利用する時間が増えるとともに、肩こりを訴える人が増えている。肩関節に対応する中指の付け根部分を中心に刺激すれば血行が促進され、首~肩~背中にかけての筋肉のこわばりがゆるんでくる。
肩こり:肩まわりの血流を改善
■用意するもの:輪ゴム3本
【1】人差し指の付け根に3回巻きつける。
【2】薬指の付け根に3回巻きつける。
【3】指の第二関節の少し下に輪ゴムをかけ、手の甲側、手のひら側、手の甲側の順でねじり、第一関節と第二関節の間で巻く。
【4】1分ほどおいて輪ゴムを外す。反対の手も同様に。
肩こり:肩甲骨を両側から刺激
■用意するもの:洗濯ばさみ1個
【1】こっている肩と同じ方の手の中指に行う。まず第二関節から下の薬指側の側面を洗濯ばさみではさみ、30秒~1分キープする。
【2】逆側面(人差し指側)も同様にしてはさむ。
教えてくれた人
松岡佳余子さん/鍼灸師。アジアン・ハンドセラピー協会理事。
イラスト/いばさえみ
※女性セブン2020年5月7日・14日号
https://josei7.com/
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