塩糖水で作る絶品ぶり料理、10分でできる肉じゃが…人気料理家の極上和食レシピ公開
どこかホッとする味の和食は、食卓の人気者。でも、作りなれた献立をルーティンして飽きていませんか。そこで、この1年間で料理雑誌等での掲載回数が多かった人気料理家の極上”和食”レシピをご紹介。ご紹介制作に携わったカメラマンやスタイリストのみなさんから、試食した感想もいただきました。食べると笑顔になって、「またあれ作ろう」と思える極上の美味しさですよ!
※選出方法:2020年4月~2021年3月の料理雑誌『オレンジページ』(オレンジページ)、『レタスクラブ』(KADOKAWA)、『きょうの料理』(NHK出版)、『dancyu』(プレジデント社)、生活雑誌『天然生活』(扶桑社)、『クロワッサン』(マガジンハウス)への登場回数を女性セブン編集部が独自に集計。
上田淳子さん:塩糖水で浸ける「ぶりのおろしポン酢オイル」
「欧米で親しまれている調理法を日本向けにアレンジしたのが“塩糖水漬け”。魚に塩糖水を染み込ませるだけで、水分をキープしてくれて驚くほどやわらかくなります。下味がついて時短にも」(上田淳子さん)
※『塩糖水』とは、塩と砂糖と水を一定の割合で混ぜたもの。フランスではソミュール液、アメリカではブライン液と呼ばれ、これを上田さんが日本風にアレンジしたのが塩糖水。
<材料>(2人分)
ぶり…2切れ
塩糖水[水…1/2カップ 砂糖…大さじ1/2 塩…小さじ2/3]
三つ葉…1束
大根おろし…100g
サラダ油…大さじ1
ポン酢しょうゆ・オリーブオイル…各適量
<作り方>
【1】ポリ袋に塩糖水の材料を入れ、袋を振ってよく溶かす。
【2】【1】にぶりを入れ、全体が液に浸るよう空気を抜いて口を結び、冷蔵室で3時間以上置く。
【3】三つ葉は2cm長さに切り、大根おろしと混ぜ合わせる。
【4】ぶりを【2】から出し、水気をしっかり拭く。フライパンにサラダ油を中火で熱し、ぶりを並べ、片面2~3分を目安に両面を焼く。
【5】器に盛って【3】を添え、ポン酢しょうゆとオリーブオイルをかける。
★ここが好き!
「ぶりの臭みも取れ、簡単なので何度も再現しています」(スタイリストK)「どの料理も味が洗練されていて、毎回感動です!」(スタイリストN)
武蔵裕子さん:10分でできる「肉じゃが」
「旬の食材と少しよい調味料を使えば、手間をかけなくても格段においしくなります。味付けは季節を意識してみてください。この肉じゃがは、暑い夏にも食べやすいようにあっさりめに仕上げました」(武蔵裕子さん)
<材料>(2~3人分)
牛切り落とし肉…130g
じゃがいも…2個(約200g)
にんじん…1/3本(約60g)
玉ねぎ…中1/2個
いんげん…3本
サラダ油…大さじ1/2
<A>
水…1/2カップ
酒・砂糖…各大さじ1
しょうゆ…大さじ2
<作り方>
【1】じゃがいもは皮をむき、6等分に切って少し水にさらす。にんじんは小さめの乱切りにし、水気を切ったじゃがいもとともに耐熱ボウルに入れ、ふんわりラップをかけて600Wの電子レンジで6分加熱する。
【2】玉ねぎは4等分に切る。いんげんはさっと洗って斜めに切り、耐熱ボウルに入れてラップをかけ、電子レンジで40秒加熱する。
【3】サラダ油を熱したフライパンに牛肉と玉ねぎを入れ、強めの中火で炒める。<A>を順次加え、玉ねぎがややくったりして汁気が減ってきたら【1】を入れ、汁気が少し残るくらいまで炒める。
【4】【3】を器に盛り、いんげんをのせる。
★ここが好き!
「簡単で手早く作れるのに、煮込んでいないとは思えないほど旨みたっぷりの肉じゃがです。家族にも好評で、我が家の定番になっています」(カメラマンC)
大庭英子さん:旨み感じる「丸ごとなすの揚げ浸し」
「素材の味を生かしたいので、味付けはシンプルに。なすは丸ごと使うと旨みがより感じられ、日持ちもよくなります。多めの油で揚げると火がしっかり通るので、我が家では一度に20個くらい作ることも」(大庭英子さん)
<材料>(作りやすい分量)
なす…8~10個
揚げ油…適量
だし…2カップ
しょうゆ・みりん…各1/3カップ
赤唐辛子…2本
<作り方>
【1】なすはへたともう一方の先端を切り落とし、両端から約2cmを残して、縦に1cm幅の切り込みを入れる。
【2】鍋にだしを煮立て、しょうゆ、みりん、赤唐辛子を加えてひと煮立ちしたら、保存容器に入れる。
【3】中華鍋に揚げ油をたっぷりと入れて高温に熱し、なすを4~5個ほど入れる。縦の切り込みが開いてきたら中火にし、全体を混ぜながら5~6分やわらかくなるまで揚げ、油から出して【2】に漬け込む。残りも同様にする。
【4】【3】のあら熱が取れたら、ふたをして冷蔵室で2時間以上冷やす。器に盛って漬け汁をそそぎ、赤唐辛子を天盛りする。
★ここが好き!
「揚げ物や煮物など、おおらかな味が大好きです」(スタイリストK)「大庭先生といえば揚げなす。不動の組み合わせです」(カメラマンS)「どの料理も味加減がすばらしい」(スタイリストN)
教えてくれた人
料理研究家 上田淳子さん
調理師専門学校の西洋料理研究員を経て渡欧。ヨーロッパや日本のレストランなどで修行後、家庭でも再現しやすいシンプルフレンチや、無理しない「ふだんの食事」をベースに料理家として幅広く活躍する。自他共に認めるワイン好きで造詣も深い。公式HP(https://juncook.com/)。近著に『おかずチャートで迷わない! 即決! 晩御飯』(学習研究社)、『父と母へのごはん便 冷蔵・冷凍どちらもおいしい!』(文化出版局)など。
料理研究家 武蔵裕子さん
『たれ ソース700』(永岡書店)など著書多数。企業のメニュー開発なども行なう。
料理研究家 大庭英子さん
レパートリー豊富で、身近な食材を使った簡単でおいしいレシピが、幅広い年齢層から人気。著書に『忙しい人のための きほんの料理』(KADOKAWA)など。
撮影/市瀬真以、竹内章雄、菅井淳子
※女性セブン2021年6月24日号
https://josei7.com/
●肉や魚をやわらかくしっとりさせる「塩糖水」漬けの作り方とレシピ2つ