92歳現役料理研究家・小林まさるさんが教える話題の《脳トレスープ》作り方のポイント5つ【レシピ公開】
92歳の料理研究家、小林まさるさんの朝の習慣のひとつは「スープを作ること」。冷蔵庫を開けてその日に使える具材を選び、煮ている間には拭き掃除もこなす。「こうした行程はすべて脳トレに繋がっている」と川島隆太さんも太鼓判。最新著『92歳、小林まさるの脳トレスープ かんたんスープを「作って」→「食べる」が脳に効く!』(Gakken)から、とっておきのレシピを紹介する。
まさる式「脳トレスープ」のおきて
脳トレスープの作り方は「冷蔵庫の中身と相談」→「切る」→「炒める」→「煮る」の4工程のみ。ここからはどうしたら「かんたんにおいしく」できるのか、まさる式の「おいしくなるおきて」を伝授します。
【1】だし汁はいらない。水でいい!
いろいろな具材を使えばそれぞれの素材からうまみが出るから、水で十分おいしくできる!だし汁とか準備する必要なし。
【2】だし素材1つ+具材はいろいろ入れるとよし!
肉や魚、缶詰、ベーコンなどのたんぱく質の素材を使ってうまみを出す。野菜は冷蔵庫に残っ て いるものでいいぞ。いろいろ入れるとうまくなる。
【3】味つけは塩、こしょうがベース!
味つけは塩、こしょうがベース。塩味は具材の持ち味が生きるから、毎日でも飽きずに食べられるよ。もう味つけに悩まないで。
【4】野菜の大きさは、食べやすければそれでOK!
野菜は食べ やすく切ればよし。まな板を使わず、切りながら入れたり、やわらか いキ ャ ベ ツなどは手でちぎり入れたりする。みじん切りはしなくていい!
【5】10分煮ればよし!
材料がやわらかくなれば い いので、煮るのはだいたい10分ほど。どのスープもコトコトと長く煮込む必要はなし。
まさる式脳トレスープレシピ2選
・カップは200ml、大さじ1は15ml、小さじ1は5mlです。「ひとつまみ」は親指、人さし指、中指の3本で軽くつまんだ量のことです。
・電子レンジの加熱時間は600Wのものを基準にしています。500Wの場合は1.2倍、700Wの場合は0.8倍の時間を目安にしてください。
・野菜は洗う・皮をむく工程を一部省いています。洗ってから使用し、必要に応じて皮をむいてください。
1「豚肉とキャベツのスープ」
おなじみ野菜のシンプルスープ。豚肉のうまみ、野菜の甘みたっぷりです。バジルでアクセントを。
目標タイム:16分
【材料(2〜 3人分)】
・豚こま切れ肉…100g
・玉ねぎ…1/4個(50g)
・キャベツ…2枚(150g)
・ミニトマト…7個(70g)
・にんにく(つぶして芯芽を除く)…小1かけ
・水…3カップ
・塩…小さじ2/3
・サラダ油…小さじ1
・ドライバジル(好みで)…少々
【作り方】
1.準備をする
豚肉は食べやすく切る。 玉ねぎはひと 口大に乱切り、ミニトマトは半分に切る。
2.炒める
鍋にサラダ油、 にんにくを入れて中 火にかけ、 香りが出るまで炒め、 豚肉を加えて色が変わるまで炒める。
3.煮る
分量の水、キャベツを手でちぎりながら、玉ねぎを加えて強火で煮立てる。キャベツがしんなりするまで6〜7分煮 て、ミニトマトを加えてさっと煮る。塩で味を調え、器に盛り、ドライバジルをふる。
・まさるPoint
キャベツは鍋の上で、手でちぎりながら加えればOK。やわらかいものは手でちぎったほうが、味が浸みてうまくなる!
・脳活栄養Point
トマトの赤色のもとはリコピンという色素。有害な活性酸素の働きを抑える強い抗酸化作用があり、紫外線による肌ダメージを回復する効果などが期待できます。
脳トレスープレシピ2「トマトのじゃがいものスープ」
目標タイム:18分
スープに使いやすいトマトとじゃがいも。そこに季節の野菜をプラスすると変化が出て、毎日でも飽きない味に!
【材料(2〜 3人分)】
豚こま切れ肉…150g
じゃがいも…小2個(250g)
ズッキーニ…小1本(100g)
トマト…大1個(200g)
にんにく(つぶして芯芽を除く)…1かけ
水…3カップ
塩…小さじ1/2〜 2/3
オリーブ油…小さじ1
【作り方】
1.準備をする
豚肉は食べやすく切る。じゃがいもは皮をむき、乱切りにする。ズッキーニも乱切りにする。トマトはヘタをくり抜き、十文字に切り目を入れる。
2.炒める
鍋にオリーブ油、にんにくを入れて中火にかけ、 香りが出るまで炒め、豚肉を加えて色が変わるまで炒める。
3.煮る
分量の水、ズッキーニ、じゃがいもを加え、強火で煮立て、アクを除く。トマトを入れ、 皮がはじけたら取り出し、皮をむいてざく切りして鍋に戻す。野菜がやわらかくなるまで中火で6〜8分煮て、塩で味を調える。
脳活栄養 Point
トマトには昆布やチーズと同じうまみ成分のグルタミン酸が含まれています。豚肉のうまみ成分イノシン酸と合わせ ると、〝うまみの相乗効果〞でおいしさがアップします。
***
まさるさんの最新著には脳トレスープ、31品のレシピが掲載されている。具材の選びかたやポイントが丁寧に解説されている。年齢を重ねても料理を続けて脳も元気に。手軽なスープ作りを日々の習慣にしたい。
