「歩く100億円」実業家・吉川幸枝さん(88才)美と健康を保つ5つの習慣「私の体は”だし”でできている」
実業家・吉川幸枝さんは、TV番組『¥マネーの虎』に出演し「歩く100億円」と称され、脚光を浴びた。88才のいまも現役で社長を務め、髪も歯も骨も「20代の頃のまま」だという。元気の源を訪ねてみると「だし中心の食生活と、女性としてのたしなみを何才になっても忘れないこと」と即答。60年以上続けている美と健康の5つの習慣を教えてもらった。
教えてくれた人
『よし川』代表取締役社長 吉川幸枝さん
1935年生まれ、愛知県出身。不動産業及びレストラン運営会社『よし川』の代表取締役社長。22才から88才の現在まで66年間、現役社長を務めている。66才の頃、『¥マネーの虎』(日本テレビ系、放送は2001年10月~2004年3月)に出演、歯に衣着せぬトークで話題を呼ぶ。近著に『人生は80歳からがおもしろい』(アスコム)がある。
→年商100億の実業家・吉川幸枝さん(88才)極貧からの逆転人生「120才まで生きたい。いつもいまがピーク」
1. だしで全身を潤わせる
「私の体は“だし”でできているといっても過言ではありません」と、吉川さん。
「煮干し、かつおぶし、昆布でとっただしを、常に冷蔵庫にストックしています。おだしには人の体をつくるもとの微量要素である27種類のアミノ酸が含まれていて、中でもアルギン酸は肌や髪、爪などを作り、潤いを与えてくれます。骨を作る上で大事なビタミンEも豊富。ビタミンEは煮干しのはらわたにも多く含まれています。はらわたこそ人間にとって大事な栄養源だと思うんです」(吉川さん・以下同)。
吉川さんのだしのとり方は次の通り。
【水一升(1800ml)、日本酒一合、荒削りのかつおぶし45g、5cm四方に切った昆布を12枚、煮干し28匹を鍋に入れて15分ほど沸騰させ、火を止めずにかつおぶし、昆布、煮干しを取り出す】
2. 間食で欠かせないのは梅干し、らっきょう、そして、のり
食事がとれないときは間食で栄養を補う。
「空腹は体が『助けて』とSOSを発している状態だから、小腹が空(す)いたら、私は間食をとるようにします」
そんなとき欠かせないのが梅干しやらっきょうだ。
「梅干しは祖母の代から漬けている100年ものを食べます。年代ものなので色が黒く、見た目はよくないのですが、食べると深い味がするんですよ。梅干しにはクエン酸が含まれ、血流改善や疲労回復効果があります。らっきょうには血液をサラサラにする成分が含まれています。のりはビタミン群、ミネラル、アミノ酸が豊富。これらの食材を保存袋に入れて、小腹が空いたらパクッと食べるようにしています」
3. 宝石と口紅はお客様に喜んでもらうための“舞台衣装”
宝石と口紅は常に欠かさず身につける。
「宝石も口紅も、私にとっては舞台衣装なんです。この衣装でお客様にご挨拶をします。やりすぎかなと思う飾りもすべてお客様に喜んでいただくためです」
衣装はピンクや赤など元気が出る色を選び、口紅も服に合わせて決めている。口紅は仕事先と自宅に合わせて600本超を置いている。お好みは、発色がよく落ちにくい「メイクアップフォーエバー」だ。
「食後もすぐに口紅を塗ります。それが女性としてのたしなみだと思うんです。顔はお客様をお迎えするための玄関のようなもの。だから、口紅もちゃんと塗るようにしています。鏡を見ない、口紅を塗らない―そうなったらもう女性ではないと、私は思っています」
4.洗髪よりも、まずブラッシングでつや髪をキープ
バッグの中にブラシを入れ、ことあるごとにブラッシングを欠かさない。
「髪の毛は血液と一緒です。健康な“毛ちゃん”を生やしてあげるためにも、頭皮の血行をよくしてあげることが大事なんです。私は気がついたらブラッシングをするようにしています。首の付け根から髪を持ち上げるようにして、ブラシを下から上に向かってとかします。これで髪の汚れが取れますし、丈夫な髪が生えてきます。毎日洗髪すると髪に負担がかかるので、頻繁に髪を洗うことはしていません。1~2週間に1回程度、美容院で洗ってもらい、自宅で洗うのは月1~2回程度です」
5.料理のときも“ながらトレーニング”をする
忙しくて運動できないときは、キッチンでストレッチなどを行う。
「私は料理をしながら、キッチンカウンターに足をかけて股関節を伸ばしたり、つま先立ちを繰り返したりしています。運動は週1回ジムに行くよりも、毎日続けることが大事。ちょっとした運動でも毎日続けることで筋肉はしなやかになり、関節の可動域も広がって元気になります。ストレッチは筋肉が温まっている夜がおすすめです。このとき、できれば自分の体に『しなやかになってね』『いつもありがとう』と語りかけてください。不思議と体が応(こた)えてくれるようになります」
取材・文/廉屋友美乃 撮影/奥田珠貴 写真提供/よし川
※女性セブン2024年6月13日号
https://josei7.com/
●城戸真亜子さんの「認知症介護心得5か条」13年にわたる義母の介護経験から得たこと