いつか…ではなく今すぐ着手すべき《年賀状や写真》の賢い整理術「大量に溜め込んだ想い出をスッキリ整頓」で心も晴れやかに!
毎年届く年賀状、スマホやアルバムに残る無数の写真。どれも捨てがたい思い出だからこそ、「整理できないまま」でいる人も多いのではないだろうか。けれど、自分の亡き後、残された家族の立場で考えたとき、その量は負担になってしまうことも…。そこで、年賀状と写真の整理の仕方を節約・家事アドバイザー・矢野きくのさんに教えてもらった。
この記事を執筆した専門家
節約・家事アドバイザー・矢野きくのさん
家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ・講演・連載などで活動。NHK『ごごナマ』準レギュラー他テレビ出演多数。新聞での連載のほか自動車メーカー、家電メーカーなどの企業サイトでコラムの執筆経験も。近年は中高年層の家事アドバイスや家庭でできるSDGsについての講演、SNSでの情報発信でも活動している。著書『シンプルライフの節約リスト』、『「節電女子」の野菜レシピ!』など。https://yanokikuno.jp/
「いつか整理しよう」は今年で終わらせる
新しい年を迎え、手元には今年も多くの年賀状が届いたことでしょう。かつての友人や恩師、親戚からの便りは嬉しいものですが、ふと気がつくと、押し入れの奥や引き出しの中に、何十年分ものハガキや写真が山積みになってはいませんか?
「いつか整理しよう」と思いながら、手付かずのまま増え続ける思い出の品々。実はこれこそが、将来、残された家族を最も困らせる「遺品」のひとつになってしまうのです。今回は、今のうちにやっておくべき「年賀状と写真」の具体的な整理・保存術をご紹介します。
なぜ年賀状を整理する必要があるのか
「たかがハガキ」と思うかもしれません。しかし、もしあなたに万が一のことがあったとき、残された家族はまず「どなたに連絡を差し上げるべきか」を判断するために、あなたが受け取った年賀状を一枚一枚めくって調べることになります。
宛名や添え書きを確認し、最近まで交流があったのは誰か、大切な人は誰なのかを必死に探す作業は、悲しみの中にある家族にとって非常に大きな負担となります。
整理の第一歩は、「大切な人の年賀状」を一目で分かるようにしておくことです。これは、家族への最後の手助けとも言える、大切な「情報のバトンタッチ」なのです。
年賀状整理のルール:残すのは「過去5年分」
整理を始める際、まず決めるべきは「期限」です。結論から申し上げますと、残しておくのは過去4年から5年分程度で十分です。それ以上古いものは、特別な思い入れがあるものを除き、思い切って廃棄しましょう。
【アナログで保管する場合】
紙のまま残す際は、100円ショップなどで手に入る「ハガキ専用ファイル」が便利です。あるいは、年ごとに輪ゴムでまとめ、数年分をひとつの箱に収めるだけでもスッキリします。 この時、最も重要なのは「箱の外側に、何が入っているかを明記すること」です。「2021年~2025年 年賀状」と大きく書いてあれば、誰が見ても中身が分かります。
【デジタルで保管する場合】
「どうしても捨てられないけれど、場所を取るのが嫌だ」という方は、デジタル化を検討しましょう。 最近は、ハガキを機械に通すだけで自動的にスキャンできる専用スキャナーが安価に販売されています。しかし、パソコンや専用機がなくても、スマートフォンが一台あれば十分です。
スマホで綺麗に撮るコツ: ハガキをスマホのカメラで撮影して保存する際、自分の体やスマホの影が入ってしまいがちです。そのような場合は、ハガキにスマホを近づけるのではなく、少し離れた位置から「2倍または3倍ズーム」を使って撮影してみてください。影が入らず、歪みの少ない綺麗な写真として保存できます。
保存する際は、スマホ内に「年賀状2026」といった名称のフォルダを作成し、そこにまとめておきましょう。
パソコンを使っている場合は外付けのハードディスクに保存しておくのが手軽な方法です。または『Googleフォト』などインターネット上のクラウドサービスを利用するのが賢明です。『Googleフォト』なら、スマホからも利用でき、写真をバックアップしておくことができます(無料で使うには容量に制限あり)。
保存した後は必ず、「ここに保存してあるよ」と家族に伝えておくことを忘れないでください。
写真は「本当に見返したいもの」だけを厳選
年賀状と並んで厄介なのが、昔の分厚いアルバムや、現像したままのバラ写真です。年始は、家族が集まる機会も多く、昔を振り返るのにも良いタイミング。一度、家中の写真を見直してみましょう。
整理の基準はシンプルです。「後世に残したい写真」か「自分で何度も見返したい写真」か。
何百枚、何千枚とある写真の中から、本当に輝いている瞬間だけを選び出してください。
●選ばれた写真は、新しく一冊のコンパクトなアルバムにまとめる。
●特にお気に入りの数枚は、額に入れてリビングに飾る。
「飾る」という行為は、写真に新しい命を吹き込みます。逆に言えば、額に入れて飾るほどでもない写真は、実は今のあなたにとってそれほど重要ではないのかもしれません。
また、スマートフォンの写真も同様です。不要なスクリーンショットや、似たような風景写真は削除し、本当に大切な一枚だけを、時にはコンビニプリントなどを利用して形にしてみてください。「わざわざ印刷してまで残したいもの」こそが、あなたの人生にとって真に価値のある思い出です。
「可視化」することが、家族への愛
ご本人の思い出が詰まったハガキや写真は、第三者には「捨てていいもの」かどうかの判断がつきません。整理されずに放置された遺品の片付けは、残された側にとって精神的にも肉体的にも過酷な作業です。
常に身の回りをスッキリとさせ、自分にとって「大切なもの」と「そうでないもの」を可視化しておくこと。それは、自分自身の暮らしを軽やかにするだけでなく、大切な家族への思いやりでもあります。
この冬、まずは手元の年賀状から手をつけてみませんか。整理された棚を見るたびに、心もきっと晴れやかになるはずです。
