寝る前はお尻の下に手を入れる”尻ほぐし”で快眠へ 生活の中でできるお尻のケア5選
鍼灸師で『全身きれいになりたければ、お尻だけほぐせばいい』の著書もある“お尻先生”こと田口咲さんは、「やわらかいお尻は全身の健康に欠かせない」という。お尻の大きな筋肉が重なる”ミルフィーユポイント”をほすぐことで、ヒップアップだけでなく、冷えやむくみ、こりの改善にも。日常生活の中でこっそりできる「尻ほぐし」を教えてもらった。
生活の中でできる5つの”尻ほぐし”
お尻のこりは、座りっぱなしの場合だけでなく、立ちっぱなしが続いても起こるもの。ミルフィーユポイントほぐしは、椅子に座っていても、立ったままでもできるので、気づいたときに行おう。
大きな筋肉が重なるミルフィーユポイントをほぐす
「座りほぐし【1】は、トイレの便座に座っているときでもできます。トイレを出る前に必ずひと押し、お尻ほぐしのストレッチ(座りほぐし【2】)も行う習慣をつけましょう」(田口さん)
お尻の冷えには「仙骨」周辺をさする
お尻の冷えを感じたら、仙骨の周辺を手で優しくさすって温めると、婦人科系の不調の改善に効果的。
また、座るときや寝る前に、お尻の丸みをつぶさないよう、お尻のほっぺを持ち上げる動作を取り入れると、お尻のしわや形崩れを防げる。
1.座るたびにお尻を持ち上げる
ふだんから、お尻の丸みをつぶさずに座るように心掛けると、ヒップラインの崩れや冷え尻などのトラブルが予防できる。座る前に手でお尻の左右のほっぺを持ち上げてから座ること。
さらに腟の入り口(腟口)を真下に向けて椅子の座面でふさぐようなイメージで座ると、骨盤がまっすぐ立ち、正しい座り方になる。トイレの便座に座るときも意識しよう。
2.寝る前はお尻の下に手を入れる
寝床で横になったら、一度お尻を浮かせ、手でお尻の左右のほっぺを持ち上げてから下ろす。
このとき、両腕のひじを伸ばしたまま、肩甲骨を寄せるように体の下に入れて息を吐き、再び吸いながら胸を天井に向けて引き上げ、頭頂部が床につくようなイメージで首を伸ばすと、お尻が上がりやすい。上半身が伸びて呼吸が整うと、寝つきがよくなり、睡眠の質が向上する。
3.立った状態で出来る「壁押しほぐし」
壁を背にして立ち、片側のお尻のミルフィーユポイントの高さの壁に、握りこぶしを当てる。体を壁の方に倒して体重をかけ、ミルフィーユポイントを刺激する。数回繰り返したら、反対側も同様に行う。
4.椅子があれば出来る「座りほぐし」
椅子に浅く座り、両手の握りこぶしをお尻の下に入れ、ミルフィーユポイントに当たるようにする。体を後ろに倒して握りこぶしに体重をかけ、ミルフィーユポイントを刺激する。これを数回繰り返す。
5.ひざを曲げる「座りほぐし」
左右各30秒
椅子に深く座り、右ひざを曲げ、右足を左の太ももにのせる。左手を右足首の上に置く。右手で右ひざを下へ押しながら、背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒し、脚を曲げた方のお尻が伸びるのを感じながら30秒キープ。反対側も同様に行う。
教えてくれた人
田口咲さん/鍼灸師
「鍼美salonゑまひ~EMAI~」代表。著書は『全身きれいになりたければ、お尻だけほぐせばいい!』(講談社)。
取材・文/山下和恵 イラスト/藤井昌子
※女性セブン2022年12月9日号
https://josei7.com/
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