兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第101回 ミエール・ゲンカク】
週1回のデイケア通いが始まり、少しずつ慣れてきた様子の兄。しかし、また一つ気になる言動が。「兄には何かが見える!?」…。今日も心配が絶えない、妹でライターのツガエマナミコさんが近況を綴ってくれた。
「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

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幻覚か…
ある夜、マンションに帰ってくると1階住人のドア前に医療用のワゴンや心電図、人工呼吸器などがあって、「あれ、誰か具合悪いんだ」と思いながら、薄暗く静まり返るマンション内を2階に上がりました。すると2階にも同じような医療器具がズラリ。「え?」と思って3階、4階と登って行くと、すべてのフロアの廊下に医療機器が整列していました。怖くなってふと5階を見上げると、白い顔のナースがライトアップされてこちらを見ているではありませんか。そろりそろりと今来た階段を下り始めると、ナースが追いかけてきました。でも焦る足は思うように動きません。「もうダメだ~~~」と思って階段にうずくまり、ナースの足音が背後で止まったのを確認して、「エイッ!」と振り向いて決死の覚悟で眼を見開いたら、電気をつけたまま