椅子を使って筋力UP!高齢者にもおすすめのチェアバレエ・エクササイズ
コロナ禍のいま、高齢者だけでなく、在宅を強いられる多くの人に当てはまるのが筋力の低下。そこでオススメなのが、椅子があればどこでも運動が出来る「チェアバレエ」だ。座ったままできるから体力が落ちた高齢者でも安心して始められる。早速、そのやり方を見てみよう。
【STEP1】筋力トレーニング、脳の活性化にも◎
下半身を中心とした筋力トレーニング。日常生活での転倒防止の予防にもつながる。さらに、基本ポジションを中心とした手の動きを加えて、手足を別々に動かすことで、脳の活性化も促す。目安は8回を1セットとして3セット行う。
■足上げ:太もも前側の筋肉(大腿四頭筋)を鍛える。
【1】基本ポジション【B】からスタート。
【2】左足を前に伸ばし、つま先は天井に向ける。右腕を上に上げ、左腕は横に伸ばす。左の手のひらは前向きに。左右交互にくり返す。
(※)足首は直角に曲げる意識で。ひざはできる範囲でまっすぐに伸ばす。足の高さより、姿勢が崩れないことの方が重要。
【ひざ曲げ】:背骨と大腿骨をつなぐ大腰筋を鍛える。
【1】基本ポジション【C】からスタート
【2】左足のひざを曲げて上げ、両腕は下ろして、ひざをはさむようにする。両足を交互に上げ下げする。
(※)両腕は下ろしたときに、ひざを抱えるようなイメージでポーズをとる。背中は後ろに引っ張られるよう、やや丸める。インナーマッスルである大腰筋や腹筋を鍛えることで、正しい姿勢や歩行能力の維持を目指そう。
【スクワット】:体重を支える下半身の筋肉全体を鍛える。
【1】足を少し開いて立ち、上半身は基本ポジション【A】をとる。
【2】両腕を胸の前に上げながら、足の付け根を折りたたむようにお尻を下げる。
<NG>
<OK>ポイントは、ひざがつま先より前に出ないこと。内股気味にひざが内に入るのも×。お尻は椅子につかない程度まで下げる。
【かかと上げ】:第二の心臓といわれるふくらはぎの筋肉(腓腹筋〈ひふくきん〉・ヒラメ筋)を鍛える。
【1】両足をそろえて座る。
【2】両足のつま先を床につけたまま、かかとを上げ下げする。姿勢を正したまま行う。慣れてきたら、上半身の基本ポジション【A】~【D】の動きを加えて行おう。
【足の横上げ】骨盤の安定に重要な、中臀筋<ちゅうでんきん>を鍛える。
【1】椅子の背もたれに左手をおき、まっすぐ立つ。右腕は基本ポジション【A】の形に。
【2】上半身と腕はそのままで、骨盤が上がらないように気をつけながら右足を横に上げ下げする。左足も同様に。
<NG>足を上げたとき、つま先は横に向けず、ひざと同じく正面に向けたままにする。このポーズに限らず、つま先とひざの向きは必ず同じ方向に。
【STEP2】バランスを高める
正しい姿勢を保ちながら、全身のバランス感覚を高める。
【片足立ち】:日常での「立つ」「歩く」や転倒を防ぐバランス力が向上。
【1】椅子の背もたれに両手をおき、右足のひざを曲げながら上げ、まっすぐに立つ。右の骨盤が上がらないように注意。
【2】下半身はそのままで、両手を椅子から離し、手は基本ポジション【B】の形にしてキープし、10数える。左右交互に行う。
【STEP3】クールダウン
運動後の呼吸を整え、使った筋肉を伸ばす。
【脚伸ばし】:太ももの裏側(ハムストリング)から、ふくらはぎの筋肉を伸ばす。
【1】椅子の背もたれに両手をおき、まっすぐに立つ。
【2】右足を後ろに引き、ふくらはぎを気持ちよく伸ばす。
【3】そのままの姿勢でお尻を引き、左足の太ももの裏側を伸ばす。左右交互に行う。
取材・文/苗代みほ 撮影/横田紋子(本誌)
※女性セブン2021年4月8日号
https://josei7.com/
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