【京浜東北線】注目の介護付老人ホーム【まとめ】
首都圏では大小さまざまな規模の再開発が行われており、高齢者向けの施設を再開発計画の中に入れる事例が増えてきているという。京浜東北線「東十条」駅から徒歩7分のところにある「センチュリーシティ王子」もその一つ。同じ敷地の複合商業施設には大手スーパーがあり、医療モールや保育園もある。また近隣には商店街や病院、図書館などがあり、生活しやすい環境が整っている。東京メトロ南北線「王子神谷」駅からも徒歩約6分と近く、都心にも出やすい。
同じ敷地内に賃貸マンションと分譲マンションが建てられており、離れて暮らしていた世代の違う家族が近くに住めるようになっている。子世代がマンション、親世代が介護付有料老人ホームに住むことによって、程良い距離感を保ちながら日常的に助け合って暮らすことができるように設計したという。センチュリーシティ王子は賃貸マンションと学童保育がある複合施設になっており、施設内には四季折々の草木を楽しめるコミュニティガーデンやパーティールームといった共用部が充実。多世代交流の場になっているそうだ。
センチュリーシティ王子には自立型の「リビング居室」と介護型の「ケア居室」が1つの建物に併設されている。住み替えも可能なので、年齢を重ねていく中で心身の状態が変わり、介護が必要になっても住み続けることができるそうだ。
リビング居室には、IHクッキングヒーターが付いたシステムキッチンがあり、自炊も可能。現時点では入居者の約半分が自炊をしているそうだ。またリビングルームには床暖房も完備。他にもフロントのスタッフと話せるインターフォンや緊急通報装置が備え付けられているので、いざという時の備えとして安心して生活できそうだ。
自立の人の生活には干渉せず、快適な生活の手伝いを自然な形で行っているという。例えば、一時的な体調不良の際の通院付き添いもそのひとつ。要支援期には、外部の訪問サービス等も組み合わせて対応していくそうだ。近隣には同社が運営する訪問介護サービスもあるので利用可能。そして要介護期には、ケア居室に住み替えることで24時間の見守り、生活の介助、健康管理など、心身の変化に合わせた対応をしてくれるという。
入居すると、”健康管理””運動プログラム”、そして”老化遅延の食事”などのサービスを受けられるという。自立の入居者が対象の健康管理サービスでは、年に1回の健康診断の機会が設けられており、診断の結果を元に看護職員が健康面談をしているという。また、看護職員が365日フロアにいるので、疾病の早期発見が可能。万が一何かあったときは、かかりつけの医師に連絡を取ってくれるそうだ。
運動プログラムでは、国立長寿医療センターのコグニサイズ(R)を導入している。コグニサイズ(R)とは運動と認知トレーニングを組み合わせたもの。国立長寿医療研究センターの研究で、MCI(軽度認知障害:認知症ではないがその一歩手前の状態)の段階でコグニサイズ(R)を行うと、認知機能の低下を抑制することが明らかになっているという。また、オリジナルの介護予防「ゆうゆう体操」も行っているそうだ。
1階にはレストラン「フォーシーズンズ王子」があり、“老化を遅らせる食事”を提供している。食事のメニューには「老化を遅らせる食生活指針」を確立・提唱した熊谷修氏(東京都健康長寿医療センター研究所)が監修する「老化遅延の食事」を取り入れているという。健康の維持と食の楽しみの両方に配慮がされていて、入居者にも好評で、地域にも開放されているそうだ。
老後の住まいを探す際、街を楽しむという視点も入れると選択肢が広がり、新たな発見がありそうだ。地域の資源を活用することを重視しているセンチュリーシティ王子はその一つの例と言えそうだ。
→多世代交流ができる 複合開発の街に生まれた老人ホーム<前編>
→「健康」「食事」「運動」サービスに注力 複合開発の街に生まれた介護付有料老人ホーム<後編>
駅によってそれぞれ違った特徴のある京浜東北線。気に入った駅を沿線で複数ピックアップして、老後の住まいを探してみてはいかがだろうか。
撮影/津野貴生 取材・文/ヤムラコウジ
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
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