医師が理想の終の棲家を追求してきた介護付有料老人ホーム<後編>
居室は40.5平米と49.5平米の2タイプあって、それぞれ十分な広さがあり、快適に過ごすことができる。通常のマンションと同様にキッチン、トイレ、浴室が完備されているので、自分のペースで自由な暮らしを送ることができるのだ。プライバシーを重視しアクティビティも最小限に留めているため、団体行動よりもそれぞれの生活を楽しみたい人には最適だ。
看取り率85%は仕組みを整えただけでは達成されない。そこには信頼を元にした入居者との自然なコミュニケーションがあった。訪れた際に職員と入居者が話している様子を何度か目にしたが、長年の付き合いを感じさせる会話内容が印象的だった。事実、元気なうちから入るため長い付き合いになることが多く、まるで家族のような関係になることが多いという。また、終の棲家をうたうこちらでは施設内で葬儀を行うこともできる。そして何と共同墓地まであるので、安心して最期を過ごす場にふさわしいと言えるのではないだろうか。
終の棲家をうたう高齢者向け施設は多いが、それぞれコンセプト、そして実際に提供しているサービスの内容は全く違う。医師である中村さんが、1か所で介護、看護、医療を切れ目なく提供する体制を作っているので、元気なうちに入居すれば後は安心して任せることができる。しかもこの体制は絵に描いた餅ではなく、30年以上かけて試行錯誤して最適化してきた結果だ。
1泊1名の場合5400円で体験入居ができる。また見学の際に事前に申し込めば635円で昼食を試食することもできる。85%の看取り率がどうやって達成されているのか、ぜひ見学をしてみてはいかがだろうか。
撮影/津野貴生
【データ】
施設名:光が丘パークヴィラ
公式WEBサイト:http://www.parkvilla.co.jp
所在地:東京都練馬区旭町2-9-13
最寄駅:東京メトロ副都心線・有楽町線「地下鉄成増」駅、東武東上線「成増」、都営地下鉄大江戸線「光が丘」駅、各駅からバスまたはタクシーで約5分(1.5km)
類型:介護付有料老人ホーム
運営主体:株式会社光ガ丘ヘルスケア
敷地面積:10570.38平方メートル
延床面積:10280.01平方メートル
室数:121室(一般居室101室+介護居室20室)、定員160名
入居要件:原則65歳以上、入居時には身の回りのことができる方(自立・要支援まで)
構造:地上3階・地下1階、耐火建築物
開設年月日:1985年4月1日
料金:前払金+月額利用料+敷金120万円
●前払金(一般居室や介護居室、共用部分の利用のための家賃相当額に充当)
1人入居/Aタイプ3168万~4624万円、Bタイプ3960~5780万円(2人入居は1人入居に1200万円加算)
●月額利用料
内訳は管理費、食費、介護保険外費用、水道光熱費、その他の費用(清掃など、自己選択による)、介護保険に係る利用料
管理費/1人入居の場合は14万681円(月額)うち5万5324円は消費税非課税対象。2人入居の場合は19万3400円(月額)うち7万6056円は消費税非課税対象。
食費/1人あたり5万8950円(30日分。朝食405円、昼食635円、夕食925円)
介護保険外費用/特定施設入居者生活介護の保険サービスで、別途上乗せ介護料金はなし。洗濯(洗剤代のみ、月額540円)、おむつ代は実費など
水道光熱費/一般居室内の電気・水道費は自己負担。直接個別契約。ケアセンターの介護居室の場合、水道光熱費は管理費に含まれるが、別途空調機器の電気料247円/日がかかる
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
【このシリーズのバックナンバー】
●木と人のぬくもりに包まれた介護付有料老人ホーム<前編>
●木と人のぬくもりに包まれた介護付有料老人ホーム<後編>
●一人ひとりに担当が付きチームでケアにあたる介護付有料老人ホーム<前編>
●一人ひとりに担当が付きチームでケアにあたる介護付有料老人ホーム<後編>
●多世代が共に暮らしを営む介護付有料老人ホーム<前編>
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●パワーリハビリ他様々なリハビリを実践する介護付有料老人ホーム<前編>
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