肩甲骨・腰回り・股関節… 毎日3分で体を柔らかくするストレッチ
今、大ブームのストレッチ。書店にはストレッチの本が溢れ、テレビでも柔軟講座が人気だ。でも、何からすればいいのかよくわからない…。やる気を出して始めても、三日坊主になりがちだ。なぜ続かないのか? 「女性セブン」の名物記者・オバ記者(60才)が、続けるコツとストレッチのポイントを、“バズーカ岡田”こと、日本体育大学准教授の岡田隆さんに聞きました。
ストレッチ、大切なポイント
大切なポイントは、以下の2つ。
【1】しっかり効かせる“動き”
「正しく伸ばせていないのに、続けても意味はありません。正しい動きをして、狙った部分が“痛いな”と感じたら少し力を緩めて、しっかりハリを感じる“痛気持ちいい”ところでキープしてください。頑張りすぎて痛いのはNGですよ!」(岡田さん・以下同)
【2】毎日少しでも続けること
「毎日15秒1セットが基本。難しい人は週3回でもOKです。ストレッチは、少しずつでもやった分だけ必ず効果が出ています。でも、継続しないと後退してしまうので、毎日行うことが大切です」
ストレッチの目的は、180度開脚ができることではないと、岡田隆さんは力説する。
「それよりも、日常生活の中で必要な柔軟性を身につけて“前よりも体を動かすのがラクになった”と感じられることが大切です」(岡田さん・以下同)
体が硬くなると、体を動かすのが億劫になり、疲れやすく、また肩こりや腰痛の原因になる。さらに、血管なども硬くなってしまい、血流やリンパの流れが滞り、冷えやむくみにも繋がる。
「体の硬さには個人差がありますが、誰でもストレッチをすれば必ず少しずつ体は柔らかくなります。例えば1回目よりも2回目、2回目よりも3回目というように、毎日積み重ねていくことが大切です。でも、やらないとすぐに後退してしまいます。長続きのコツは“入浴前後にやる”など、生活習慣と結びつけることです!」
体が柔らかくなると、こんな効果が得られる。
【1】やせやすい体になる
【2】血行がよくなり、冷えやむくみが改善される
【3】疲れが取れやすくなる
【4】肩こり、腰痛、ひざ痛の改善&予防
【5】運動時に動きやすくなる、けがの予防
【6】姿勢がよくなる
毎日3分、週3回で大丈夫。まずは老いを感じやすい「肩甲骨」「腰回り」「股関節」を伸ばそう。
Part.1 肩甲骨
肩甲骨は両肩にあり、腕と脊柱を結びつけている骨。この周辺の筋肉が硬くなると、肩や首のこり、眼精疲労などの原因に。肩甲骨回りの筋肉が柔らかくなると腕の可動域が広がり、肩や首周辺の血流もアップ。五十肩の予防にも◎。
●オープン・クローズ 1セット10秒
【1】背中を丸めて、肩甲骨を開く
あごを引き、背中を丸めるようにして、体の前で両ひじを合わせる。肩甲骨を外側に開くイメージで、気持ちのいいところまでしっかり伸ばす。
【2】肩甲骨をギューッと寄せる
腕を横に広げ、手のひらを外側に向け、胸を思い切り開く。この時に、ただ腕を広げるのではなく、肩甲骨をギューッと背中の中央に寄せるイメージで。
●アップ・ダウン 左右各10回
【1】両手を上げる
両足を肩幅に開いて立ち、両手を真上にまっすぐ上げる。ひじは伸ばして。
【2】左手を伸ばす
右手の力を緩め、左手を垂直に引き上げ、なるべく上までグーッと思い切り伸ばす。この時、腕だけでなく体幹から持ち上げるイメージで。
【3】右手を伸ばす
左手の力を緩め、右手を真上に思い切り伸ばす。動きを止めずに、左手と右手を交互に動かしてリズミカルに行って。