「酢納豆」を食す三浦雄一郎氏 84才で身体測定は20代の数値
酢納豆の作り方は極めて簡単。納豆に小さじ1杯ほどのお酢を垂らし、よくかき混ぜる。 お酢の量は、好みによって調節してもよい。多く入れすぎると、粘り気がなくなるので注意。お酢を足すと、納豆独特のにおいが和らぎ、苦手な人でもおいしく食べられる。
三浦雄一郎氏の筋肉量、骨密度は20代の数値
三浦さんは、「ありがたいことに、身体測定では筋肉量・骨密度ともに20代の数値。サッカーのJリーガー並みだと言われます」と話す。
84才になった今も来年のヒマラヤ登山に向けて、毎日2kgの靴を履き、背中に15kgの重りを入れたリュックを背負って歩くトレーニングを続けている。この“驚異の骨密度”を日本薬科大学学長の丁宗鐵先生はこう解説する。
「酢納豆には骨を丈夫にする成分がたくさん含まれています。まず納豆にはカルシウムやたんぱく質、ビタミンK、大豆イソフラボンなど、骨をつくる材料となる栄養素が豊富です。そして、酢にはカルシウムの吸収を促進する作用があるので、相乗効果で骨が強くなる。丈夫な骨を持っていれば、骨粗しょう症などの病気も遠ざけてくれます」
「酢納豆」には、血糖値、血圧を下げる作用も期待
女性は男性以上に骨粗鬆症になりやすい。とくに50代からは患者数が増え始め、80代では60%が骨粗しょう症になっているというデータもあるほど。管理栄養士の磯村優貴恵さんもこう語る。
「女性の場合、妊娠や出産、授乳などによってホルモンバランスの変化が大きく、カルシウムが減りやすい状況が男性に比べて多くあります。骨が丈夫だと姿勢もきれいになりますし、女性にこそ酢納豆を食べてほしいですね」
また、三浦さんは酢納豆を食べてから血圧がぐんと下がったそう。
「現在の血圧は上(収縮期)が140mmHgで、下(拡張期)は80mmHg。もともとは上が190mmHgで下が120mmHgとかなり高かったので今はだいぶ基準値に近づいてきました」
酢納豆が血圧を下げるメカニズムを、前出の丁先生が解説する。
「酢の主成分であるクエン酸や酢酸には、血圧を上昇させる『レニン・アンジオテンシン系』というホルモンの調整機構を抑制する働きがあります。また、納豆に含まれるカルシウムは、骨を強くするだけでなく、高血圧が引き起こす動脈硬化を防ぐことができる。ナットウキナーゼには血栓を溶かす作用があるので、血流もよくなり、血圧が下がるのです」
さらに酢納豆には血糖値を下げる効果も期待できる。納豆に入っているレシチンが血糖値を下げる働きをするのに加え、お酢にも血糖値の上昇を抑える成分が含まれているのだ。
酢納豆は、目にもいい影響を与える。松原眼科クリニックの松原令先生が言う。
「視力が下がる原因のひとつである網膜静脈閉塞症は網膜の血管の詰まりによって起こる。また高齢者に多い緑内障も血流が悪くなれば進行が早くなります」
酢納豆には血栓を溶かしたり、血流をよくする効果があるため、これらの病気の改善に繋がる。
「ぼくは新聞の字も、めがねなしで読めますよ。これも酢納豆のおかげかもしれません」(三浦さん)
※女性セブン2017年9月14日号
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